大奥
監督:金子文紀
原作:よしながふみ
脚本:高橋ナツコ
出演:二宮和也(水野祐之進)、柴咲コウ(徳川吉宗)、堀北真希(お信)、玉木宏(松島)、阿部サダヲ(杉下)、佐々木蔵之介(藤波)ほか
「ジャニーズ版大奥」
大奥です。この映画、正式には男女逆転大奥というらしいです。確か製作委員会のネーミングがこれだったような。コミック原作ですが、その名の通り、男女が逆転した世の中を描いています。
髷メンという言葉が流行っているようですが、小童を中心にとにかくジャニーズだらけ。男の園で繰り広げられる痴態を見ると、あんな噂やこんな噂をリアルに表現しているのではないかと勘繰ってしまいます。
本編に関しては、物凄く面白くもなく、物凄くつまらなくもないので、そこそこ楽しめます。吉宗が出て来るまでは意外とテンポが悪くて、一般的にいう大奥の光景が男女逆転したというイメージとは少し遠いような気がしました。
それでも、柴咲コウはハマり役でしたが。
ただ、いつから男女逆転した世の中になったのかがはっきりしないので、女性が男の名前を語るのは少し違和感が残りました。パラレルワールドなので、あえて女性が吉宗などと名乗ることはないのに。男女が逆転する理由は納得がいくのに、その後が良くありません。
【基礎点】
一般の邦画(20点)
・20点
【技術点】
テーマははっきりしているか(10点)
(一言で説明出来るか/魅力的だったか)
・8点
男女が逆転した江戸時代で生き抜く1人の侍の話。
そのテーマは時代にマッチしているか(10点)
(今の時代に当てはまるような要素があるか)
・8点
草食系男子にも繋がる。
観光要素はあったか(10点)
(何か目新しく感じられる要素はあったか)
・6点
江戸時代に男女が逆転したらどうなるか。
観光要素は魅力的だったか(10点)
(その観光要素は魅力的なものだったか)
・6点
割と良く描けていると感じるとともに、撮影が大変だったろうなあとも思った。こんなに手間をかける暇があるなら、ベイスターズを大事にしてもらいたい。
主人公に貫通行動があるか(10点)
(主人公の目的=欲望がはっきりしているか)
・3点
主人公は一見、思いを寄せる町娘に恋をする一途な部分を見せながら、他の女の相手をするあぱずれ的な要素も。
【芸術点】
印象に残る人物はいたか(10点)
(多くても1、2名に限る。それ以上いたら逆効果なので減点)
・5点
阿部サダヲ演じる大奥の男。ここしか生きる場所がないといわせる設定は悲しい。
印象に残るシーンはあったか(10点)
(多くても1、2シーンに限る。それ以上だと逆効果なので減点)
・5点
将軍吉宗、男女逆転の大奥へのお成り。
泣けたか(10点)
(ストーリーの流れで泣けた部分はあったか=単に人が死んだとか、物理的な悲しさは評価外)
・4点
感涙ポイントは将軍の初めての夜伽の相手は処刑されるという設定にあるのだろうが、設定が唐突に出すぎて馴染めなかった。
笑ったか(10点)
(ストーリーの流れで笑った部分はあったか=主人公の仕草とかで笑いを誘った場合は評価外)
・4点
あべこべの妙は至るところにあった。
怒りを覚えたか(10点)
(ストーリーの流れで怒りを覚えた部分はあったか)
・2点
前述の処刑のルールに理不尽さを感じる部分もあるだろうが、何せ設定が唐突過ぎて馴染めない。
【減点項目】
話に絡むキャラクターが多すぎる(-10点)
・減点なし
無駄に駆け出しのジャニーズタレントを出て来るので心の中ではいくらか減点したい。
基礎点(20)+技術点(31)+芸術点(20)×1.5-減点(0)=CinemaX指数(81)
「C」評価(80~99点)
シュッとした柴咲コウはかっこよかったです。
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