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September 30, 2010

エクスペンダブルズ

監督:シルヴェスター・スタローン
製作総指揮:ダニー・ディムボート、ボアズ・デヴィッドソン、トレヴァー・ショート、レス・ウェルドン
音楽:ブライアン・タイラー
脚本:シルヴェスター・スタローン、デヴィッド・キャラハム
出演:シルヴェスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ミッキー・ローク、ブルース・ウィリス、アーノルド・シュワルツェネッガーほか

「スタローン自由自在」

エクスペンダブルズです。直訳すると消耗品。傭兵部隊の話なのですが、ストーリーまで消耗してしまったのか、話の筋がまったく見えません。それでもポカンと口を開けて観ていると、俳優のオーラを失ったシュワルツェネッガー翁が出てきたり、ブルース・ウィリスが別撮りのように不自然に登場したりと意外な見せ所があります。

特に見所は、スタローン翁が飛んだり跳ねたりする奇跡のシーン。吹き替えがほとんどかもしれませんが、還暦を過ぎたスタローン翁の全力疾走はある意味ホラーでした。ガチンコでやるにはボクシング映画のくせに1戦しか行わなかったロッキー・ザ・ファイナルあたりが限界だったのかもしれません。

それでも音とか取り方で迫力を出す工夫が満載で、映像をやっている人は観るだけでもそれなりに勉強になるのかもしれません。くれぐれも、ストーリーはさっぱり分かりませんが。

【基礎点】

一般の洋画(15点)
・15点

【技術点】

テーマははっきりしているか(10点)
(一言で説明出来るか/魅力的だったか)
・5点
傭兵部隊のリーダーが惚れた女を助けるために仲間を巻き込む話。

そのテーマは時代にマッチしているか(10点)
(今の時代に当てはまるような要素があるか)
・5点
人間、色恋が生き死にを左右する行動の動機になることはままある。

観光要素はあったか(10点)
(何か目新しく感じられる要素はあったか)
・3点
シュワルツェネッガーは「おおーっ」という感じになる。

観光要素は魅力的だったか(10点)
(その観光要素は魅力的なものだったか)
・3点
されど往年のオーラは感じられなかった。

主人公に貫通行動があるか(10点)
(主人公の目的=欲望がはっきりしているか)
・3点
主人公の行動は女を助けるということで一貫しているが、そこに都合よく絡んでくる傭兵部隊の設定がわざとらしい。

【芸術点】

印象に残る人物はいたか(10点)
(多くても1、2名に限る。それ以上いたら逆効果なので減点)
・2点
普通のおっさんになったジェット・リー。

印象に残るシーンはあったか(10点)
(多くても1、2シーンに限る。それ以上だと逆効果なので減点)
・2点
スタローン翁の全力疾走。

泣けたか(10点)
(ストーリーの流れで泣けた部分はあったか=単に人が死んだとか、物理的な悲しさは評価外)
・0点
スタローン翁の若作りは泣けてくるが、ストーリーとは関係ないのでここでは加味しない。

笑ったか(10点)
(ストーリーの流れで笑った部分はあったか=主人公の仕草とかで笑いを誘った場合は評価外)
・0点
タトゥー屋のミッキー・ロークをはじめキャラクターは減らず口を叩くが、笑えるセリフがひとつもなかった。

怒りを覚えたか(10点)
(ストーリーの流れで怒りを覚えた部分はあったか)
・1点
架空のアフリカの国(たぶん)が米国人の介入によってズタズタになる設定は多少怒りの要素はあるが、米国人のキャラは巨悪ってほどでもなかったので怒りの要素には乏しかった。

【減点項目】

・減点なし。
スタローン翁のアクションがあまりにも痛々しいので、むしろ「スタローン自由自在」とかキャッチフレーズをつけるべき。今回は許す。

基礎点(15)+技術点(19)+芸術点(5)×1.5-減点(0)=CinemaX指数(42)

「F」評価(59点以下)

消耗品という割には傭兵部隊のメンバーが誰も死なないのは、作り手のスタローン翁の優しさでしょうか。ヒロインがあんまり綺麗じゃないのもスタローン翁の映画の特徴かもしれません。

2010年9月27日/ヤクルトホール(試写)
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September 28, 2010

踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!

監督:本広克行
音楽:菅野祐悟
脚本:君塚良一
出演:織田裕二(青島俊作)、深津絵里(恩田すみれ)、ユースケ・サンタマリア(真下正義)、伊藤淳史(和久伸次郎)、内田有紀(篠原夏美)ほか

「もう勘弁」

踊る大捜査線の劇場版も3作目になりました。テレビ、映画、スピンオフを含めれば数多くの映画が作られましたが、私は何故か観ています。初回放送は視聴率が低迷したものの口コミで人気を集め、再放送のたびに話題になっていった連ドラ。そこそこ面白かった劇場版1作目などなど枚挙に暇がないのですが、果たして3作目はどうなのか?CinemaXの評価やいかに。

水野美紀が大人の事情で出られないのに、他の俳優との確執と嘯いてみたり、今回は観ようと思わなかったのですが、チケットが新橋で暴落していたためつい買って観てしまいました。チェックしたかったのは、脚本の君塚義一氏がかつて言っていた「時代の要請がないと書かない」という旨の発言。第1作目は、電車の中で週刊少年ジャンプを猛スピードでめくる小学生のようなスピード感を表現したいとのことでしたが、なるほどそのような雰囲気はしました。

2作目はまあまあ。段々と面白くなくなるのは、対立の構図がややこしくなるからで、テレビシリーズは室井管理官と青島刑事の対立、つまりキャリアとノンキャリアという壁を分かりやすく描いた最初のドラマといえるのかもしれませんが、この対立の構図はテレビシリーズで完結しています。劇場版では筧利夫や真矢みき演じるキャリア組が青島との対立の構図を作っていますが、やはり初回のテレビシリーズのような分かりやすい対立ではありません。

1作目こそいかりや長介演じる和久平八郎とかつて同僚だったキャリアとの関係を描いてお茶を濁していますが、ファーストガンダムが連邦軍とジオン軍との対立という分かりやすい構図からゼータ以降は敵味方が増えてややこしくなるのに似ています。それでも踊る大捜査線の劇場版は第2作までは貫禄が感じられましたが、第3作はひどいもので、青島とキャリア組との対立の構図はおろか敵味方、つまり警察と犯罪者の対立の構図までぐちゃぐちゃで最後はサイコで締めるという救いようのない展開でした。

【基礎点】

一般の邦画(20点)
・20点

【技術点】

テーマははっきりしているか(10点)
(一言で説明出来るか/魅力的だったか)
・2点
青島刑事がサイコの犯人に振り回されて右往左往する話。

そのテーマは時代にマッチしているか(10点)
(今の時代に当てはまるような要素があるか)
・0点
ない。

観光要素はあったか(10点)
(何か目新しく感じられる要素はあったか)
・0点
ない。

観光要素は魅力的だったか(10点)
(その観光要素は魅力的なものだったか)
・0点
ない。

主人公に貫通行動があるか(10点)
(主人公の目的=欲望がはっきりしているか)
・0点
猪突猛進のはずの青島刑事がフラフラしまくる展開は、シリーズでは異例。

【芸術点】

印象に残る人物はいたか(10点)
(多くても1、2名に限る。それ以上いたら逆効果なので減点)
・2点
どこかの映画賞で評価された深津絵里演じる恩田すみれ。

印象に残るシーンはあったか(10点)
(多くても1、2シーンに限る。それ以上だと逆効果なので減点)
・8点
その恩田すみれがフラフラする青島刑事を叱るシーン。さすがはどこかの映画賞で評価されただけの女優だけある。

泣けたか(10点)
(ストーリーの流れで泣けた部分はあったか=単に人が死んだとか、物理的な悲しさは評価外)
・0点
泣けない。

笑ったか(10点)
(ストーリーの流れで笑った部分はあったか=主人公の仕草とかで笑いを誘った場合は評価外)
・0点
スリーアミーゴスにコメディリリーフを頼むのはもはや限界。

怒りを覚えたか(10点)
(ストーリーの流れで怒りを覚えた部分はあったか)
・0点
これまでの劇場版では、青島刑事がぶつかるキャリアとの壁のようなものが観客と共有出来る怒りのようなものとなっていたが、今回はその欠片すらなかった。

【減点項目】

無意味なシーンが多すぎる(-10点)
・-10点
サイコで終わらせたクソな展開は許せない。

基礎点(20)+技術点(2)+芸術点(10)×1.5-減点(10)=CinemaX指数(27)

「F」評価(59点以下)

2010年8月23日/新宿バルト9
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September 26, 2010

ヤギと男と男と壁と

監督:グラント・ヘスロヴ
製作総指揮:バーバラ・A・ホール、ジェームズ・ホルトほか
原作:ジョン・ロンスン
音楽:ロルフ・ケント
脚本:ピーター・ストローハン
出演:ジョージ・クルーニー(リン・キャシディ)、ユアン・マクレガー(ボブ・ウィルトン)、ジェフ・ブリッジス(ビル・ジャンゴ)、ケヴィン・スペイシー(ラリー・フーバー)ほか

「珍作」

ヤギと…です。長ったらしいタイトルは千原ジュニア命名によるもの。話題づくりのために芸人が絡む映画はロクな
ものがないのですが、果たしてCienaXの評価やいかに。

前評判から珍作と聞いていたのですが、実際に観てみると度を越えていました。冒頭も眠気が遅い、クライマックスまで眠くなる映画、ある意味すごい映画でした。評価に移りましょう。


【基礎点】

一般の洋画(15点)
・15点

【技術点】

テーマははっきりしているか(10点)
(一言で説明出来るか/魅力的だったか)
・5点
超能力部隊「新地球軍」にいたという男を取材する記者の物語。

そのテーマは時代にマッチしているか(10点)
(今の時代に当てはまるような要素があるか)
・3点
超能力への憧れは永久不変のテーマにはなり得る。

観光要素はあったか(10点)
(何か目新しく感じられる要素はあったか)
・0点
ない。

観光要素は魅力的だったか(10点)
(その観光要素は魅力的なものだったか)
・0点
ない。

主人公に貫通行動があるか(10点)
(主人公の目的=欲望がはっきりしているか)
・5点
新地球軍を取材しようという熱意は感じられた。

【芸術点】

印象に残る人物はいたか(10点)
(多くても1、2名に限る。それ以上いたら逆効果なので減点)
・2点
くにゃくにゃした男、フーバー。演じたケビン・スペイシーはこういうくにゃくにゃした役をさせると絶品。

印象に残るシーンはあったか(10点)
(多くても1、2シーンに限る。それ以上だと逆効果なので減点)
・2点
ヤギが倒れるシーン。この映画の核を説明しているかといわれれば、しているかも。

泣けたか(10点)
(ストーリーの流れで泣けた部分はあったか=単に人が死んだとか、物理的な悲しさは評価外)
・0点
泣けない。

笑ったか(10点)
(ストーリーの流れで笑った部分はあったか=主人公の仕草とかで笑いを誘った場合は評価外)
・0点
あんまり笑える部分もない。

怒りを覚えたか(10点)
(ストーリーの流れで怒りを覚えた部分はあったか)
・0点
皆無。

【減点項目】

寝てしまった(-30点)
・-30点
クライマックスまで爆睡してしまったのは、オール・アバウト・マイ・マザー以来か。

基礎点(15)+技術点(13)+芸術点(2)×1.5-減点(30)=CinemaX指数(1)

「F」評価(59点以下)

タイトルといい、内容といい、出来といい、ジョージ・クルーニーやケビン・スペイシーなどのコスプレとしか思えない青年時代の演技を観れたりと全てにわたり珍作です。

2010年8月26日/シネ・リーブル池袋
Sub1

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