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December 21, 2009

カールじいさんの空飛ぶ家

監督 ピート・ドクター
製作総指揮 ジョン・ラセター 、アンドリュー・スタントン 原作 -
音楽 マイケル・ジアッキノ 脚本 ボブ・ピーターソン 、ピート・ドクター
エドワード・アズナー(カール・フレドリクセン)
ジョーダン・ナガイ(ラッセル)
ボブ・ピーターソン(ダグ/アルファ)
クリストファー・プラマー(チャールズ・ムンツ)

「アイスエイジ4」

カールじいさんの空飛ぶ家です。楽天の野村前監督夫妻を担ぎ出してPRしていましたが、吹替版は下手くそな芸能人を起用せずちゃんとした声優を揃えていました。これだけでも2割増しのポイントを与えたいぐらいです。大規模なロードショーを行った映画で吹替版に下手くそな芸能人を揃えないというのは、最近では異例中の異例とだと思うのですが、これも不況の余波なのか、映画ファンにとっては字幕版の公開が極端に少ない映画なので嬉しい限りです。果たしてCinemaXの評価やいかに。

カールじいさん…の原題は「UP」です。この映画は、全米公開からしばらくはトップをひた走ると言う好調な興行成績を残しています。日本の興行成績は全く当てにならないのですが、全米の興行成績だと裾野が広く数週間上位に居座った映画はそれなりに面白い映画が多いような気がします。カールじいさん…もその1つ。公開から遥か前、日本に紹介された当時は、ガキとじいさんの旅物語のような下りでしたが、公開が近づくに連れてじいさんの過去がクローズアップされてきています。

本編をご覧になると分かるのですが、この映画の基本構造は「アイス・エイジ」に似ています。そこにじいさんのエピソードとガキのエピソードをくっつけたような感じです。冒頭のじいさんのエピソードは、それはそれで1つの物語になっているのですが、少々恩着せがましくテレビ番組の感動秘話を押し付けられているような感じです。

ガキもガキで、不遇な人生を送っているのですが、結果的にどうなるかは観客に丸見えです。冒険団の表彰式?と最後に1つだけ残ったバッチのスペースに何が入るのかも多くの観客が予想出来て、実際にその通りになって終わります。極悪人は1人も出ず、誰もが安心して観られるディズニー映画の王道を行く作品と言えるでしょう。決してハズレではありませんが、印象が薄く歴史に埋もれていくタイプの映画だとは思いますが。

【基礎点】

アニメーション(ジブリ以外)(5点)
・5点

【技術点】

テーマははっきりしているか(10点)
(一言で説明出来るか/魅力的だったか)
・10点
カールじいさんが亡き妻のために幻の滝に向かう話。

そのテーマは時代にマッチしているか(10点)
(今の時代に当てはまるような要素があるか)
・10点
愛は不変のもの。

観光要素はあったか(10点)
(何か目新しく感じられる要素はあったか)
・3点
犬を翻訳機で喋らせると面白い。

観光要素は魅力的だったか(10点)
(その観光要素は魅力的なものだったか)
・3点
犬はクライマックスの要素となるため魅力的ではあった。

主人公に貫通行動があるか(10点)
(主人公の目的=欲望がはっきりしているか)
・10点
幻の滝に向かおうとする自分の気持ちと犬や鳥、ガキを思いやる気持ちとの葛藤が面白い。頑固な性格は後に醸成されたものであることは冒頭部分で巧みに描かれている。

【芸術点】

印象に残る人物はいたか(10点)
(多くても1、2名に限る。それ以上いたら逆効果なので減点)
・7点
登場人物が極めて少ない冒険モノには理想的な映画。ここもアイス・エイジに共通する。

印象に残るシーンはあったか(10点)
(多くても1、2シーンに限る。それ以上だと逆効果なので減点)
・7点
あざとい部分もあるが、冒頭のじいさんのエピソードは印象的なシーンが多い。

泣けたか(10点)
(ストーリーの流れで泣けた部分はあったか=単に人が死んだとか、物理的な悲しさは評価外)
・3点
同じく泣けるシーンは冒頭部分に集中する。ただしこの部分は本筋ではない。

笑ったか(10点)
(ストーリーの流れで笑った部分はあったか=主人公の仕草とかで笑いを誘った場合は評価外)
・5点
犬がコミカルに描かれている。

怒りを覚えたか(10点)
(ストーリーの流れで怒りを覚えた部分はあったか)
・2点
真の意味での悪人は出ない。落下する冒険家や犬も川に落ちたり風船やパラシュートを背負っていたりと死ぬことはないのがディズニー流。

【減点項目】

筋違いのPRが行われている(-10点)
・-3点
野村夫妻を起用しているように、日本でのPRは冒頭部分にフォーカスし過ぎ。夫婦愛の物語と思って劇場を訪れる観客も少なくないはずで、これでは騙しているも同じ。

基礎点(5)+技術点(36)+芸術点(24)×1.5-減点(-3)=CinemaX指数(74)

「D」評価(70~79点)

PRの仕方にやや問題があると思われるものの、下手くそな芸能人を起用せずプロの声優陣を揃えたのは極めて好印象。この流れを是非続けて欲しい。吹替版では各所に日本語版としてのカスタマイズがなされて子供でも楽しめるはず。ただし、3Dはひどく疲れる。追加料金を徴収出来るので積極的になるのは理解出来るが、もう少し2Dの上映を増やすなど観客に選択の自由を与えて欲しい。

2009年12月20日/ワーナーマイカルシネマズ板橋
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Comments

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