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November 25, 2009

2012

監督:ローランド・エメリッヒ
製作総指揮:ローランド・エメリッヒ、ウテ・エメリッヒ、マイケル・ウィマー
音楽:ハラルド・クローサー、トマス・ワンダー
脚本:ローランド・エメリッヒ、ハラルド・クローサー
出演:ジョン・キューザック、キウェテル・イジョフォー、アマンダ・ピート、オリヴァー・プラットほか

「メインディッシュだけがそこそこ美味い店」

2012です。リーマンショックによる世界的な経済危機の影響の余波なのか、今年はショボい映画が多かったような気がするのですが、呪縛が解けたようにここに来てようやく観たくなる映画が増えてきました。2012もその1つ。壮大なCGを駆使しどのような映画になるのか、果たしてCinemaXの評価やいかに。

この映画は、マヤ文明では2012年の冬至あたりで週末を迎えるということをヒントにノアの方舟を絡めて描かれています。予言や周期的な天変地異を扱った映画はSF映画として鉄板なのですが、1999年7月を過ぎても地球は滅びず、ハレー彗星が戻ってくるのも遥か先、地球温暖化は映画の題材として陳腐さが漂うようになっている昨今、このようなマイナーなエピソードを引っ張り出すのは、それだけ題材に困っていたということなのかもしれません。

その2012をいざ鑑賞してみると、前半はどうでもいいような展開です。どうして天変地異が起きるのか能書きを垂れ、脇役はおろか端役級の登場人物までエピソードを紹介するLOSTのようなだらだらぶり。中盤まで「こいつ、誰?」というような登場人物が平然とあらわれます。そもそも、天変地異の理由も劇中の科学者が驚いているばかりで観ている側にはピンと来ないものでした。

前半がこのようなだらだらぶりですから、予告編に多用されている迫力あるCGは中盤から。そのCGも主人公があまりにもタイミング良くピンチを切り抜けていくので緊迫感もクソもありません。何度も見せられれば観客だって学習します。「どうせギリギリで切り抜けるんでしょ?」という意識が働いているので、崩壊する街の中、崩れ落ちてくるビルや高架橋を避けながら疾走したり、地割れする滑走路から飛行機で逃げたり、火山弾を避けながら車を走らせたり、崩れ落ちるビルをかすめるように貨物機を飛ばしても緊迫感はゼロです。

2012年が少しだけ面白くなるのは、ノアの箱舟のような脱出船に乗り込んだ後です。観客はSF映画に対して「少し手の届かない程度の非日常体験」を期待しています。あまりにも日常とかけ離れると感情移入が出来ませんから、例えば2012年では脱出船のデザインや機能が大きなポイントになるわけです。逆に言えば、天変地異に見舞われる街や津波に呑まれる船の映像は、一昔前なら目新しさもあったでしょうが、CGが当たり前になった現在では、そこはあまりウリにはなりません。

ノアの箱舟と脱出するまでの顛末は、息を呑む緊迫感がありました。ハッチが閉じずに主人公が奮闘するシーンも、中盤で展開されたレール見え見えの展開で次から次へと災難を乗り越えるシーンよりは遥かに緊迫感に溢れていました。

一方で残念なのは、ストーリーに絡む登場人物がやたら多く、予定調和のように主人公に遠い脇役から殺されていくことです。まるでアルマゲドン。そして、家族愛、兄弟愛と米国大統領への妙な賛美。ろくな悪役も配さず奇麗事ばかりで組みあがった映画のどこに感動のツボがあるのでしょうか。
評価に移ります。

【基礎点】

一般の洋画(15点)
・15点

【技術点】

テーマははっきりしているか(10点)
(一言で説明出来るか/魅力的だったか)
・3点
何となく天変地異を乗り越えようとする男の話。

そのテーマは時代にマッチしているか(10点)
(今の時代に当てはまるような要素があるか)
・3点
地球滅亡モノはよほどの理由付けをしないと陳腐なものになってしまうことに留意する必要がある。

観光要素はあったか(10点)
(何か目新しく感じられる要素はあったか)
・3点
脱出船とその格納庫は壮観だったが、肝心の天変地異の理由は劇中の科学者が勝手に納得しているだけ。

観光要素は魅力的だったか(10点)
(その観光要素は魅力的なものだったか)
・3点

主人公に貫通行動があるか(10点)
(主人公の目的=欲望がはっきりしているか)
・3点
主人公は家族を守っているようで、実はそうでもない。貨物機を元妻の恋人と富豪の手下に操縦させといて、自分は富豪と談笑し、家族を抱きしめて「大丈夫だ」と。あほか。

【芸術点】

印象に残る人物はいたか(10点)
(多くても1、2名に限る。それ以上いたら逆効果なので減点)
・3点
貨物機を操縦して死んだ富豪の手下、ギアに挟まれて死んだ主人公の元妻の恋人。脇役が主人公以上に味を出してしまうのは、ダメな脚本の典型。

印象に残るシーンはあったか(10点)
(多くても1、2シーンに限る。それ以上だと逆効果なので減点)
・0点
脱出船にも乗らず、最後まで国民を気遣う米国大統領の美しい行動に反吐が出そうになった。

泣けたか(10点)
(ストーリーの流れで泣けた部分はあったか=単に人が死んだとか、物理的な悲しさは評価外)
・0点
米国大統領と娘の会話で周囲の鼻すすり音を確認。脇役のそのシーンだけの行動に涙させるのはダメな設定の典型。アルマゲドン方式。

笑ったか(10点)
(ストーリーの流れで笑った部分はあったか=主人公の仕草とかで笑いを誘った場合は評価外)
・0点
冗談をちょいちょい繰り出されると殺意すら抱く。

怒りを覚えたか(10点)
(ストーリーの流れで怒りを覚えた部分はあったか)
・0点
大統領補佐官と富豪はもっと悪役に成り得たのに、中途半端に良い人にしてしまった。例えば通勤時間帯に電車が止まっただけでも人の心はささくれ立ってしまうのに、地球滅亡を前にほとんどパニックが起きないのが異常。何を描きたいのかが分からなかった。

【減点項目】

筋違いのPRが行われている(-10点)
・-3点
前半は少なくとも予告編のような緊迫感は描かれていない。

話に絡むキャラクターが多すぎる(-10点)
・-8点
殺す用に生かしているようなキャラクターが多すぎる。

無意味なシーンが多すぎる(-10点)
・-3点
話に絡む登場人物が多く、それぞれが家族愛をさらけ出すのでシーンがやたら膨らむ。とにかく性善説に立って作られたような蕁麻疹の出そうな映画。

基礎点(15)+技術点(15)+芸術点(3)×1.5-減点(14)=CinemaX指数(21)

「F」評価(59点以下)

2012は後半だけそこそこ面白いものの、そこに至るまでに観客は延々と待たされます。エンドロールも無駄に長くて曲もピンと来ない…皮肉にもこの映画を象徴しているかのようです。久々の巨大クソ洋画に出会い、別の意味で興奮しています。

2009年11月23日/シネプレックス新座
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November 23, 2009

マイケル・ジャクソン THIS IS IT

監督:ケニー・オルテガ
出演:マイケル・ジャクソンほか

6月に急逝したマイケル・ジャクソンが目前に控えていたコンサートのリハーサル映像などを収録した作品です。当初は2週間の期間限定上映だったのが、1ヶ月程度に拡大されています。リーマンショック以降の映画制作の停滞が解けたのか、比較的観る意欲の起こる映画が増えてきた中でこれだけのしわ寄せを作ってしまうのは配給会社もあたふたしているかもしれませんが、果たしてCinemaXの評価やいかに。

「高級松坂牛ロース切り落とし」

この映画、どこを観るかで人それぞれに評価が変わるかもしれません。マイケル・ジャクソンのファン、ダンスに興味がある人、ステージの演出に興味のある人、映像に興味のある人。実際に映画をご覧になれば分かるのですが、幻に終わったロンドンのコンサートは、様々な演出が盛り込まれ、史上最大ともいうべき規模となるはずでした。そもそもコンサートがこれだけの強烈な内容なのですから、この映画自体もそれぞれの期待をカバーしているように思いました。万人が満足する映画ではないものの、万人が納得出来る映画です。

残念なのは、素材が揃わないありものの料理になっていると言うことです。残されたフィルムで製作されたブルース・リーの死亡遊戯もありものの料理といえますし、黒澤明の死後、残された脚本で作られたいくつかの映画も一種のありものの料理といえるでしょう。THIS IS ITは、マイケル・ジャクソンが記録用として個人的に撮影させていた映像を中心にまとめられ、あとはメイキング用に撮影していたと思われるスタッフのコメント、恐らくステージで流そうとしていたであろう映像などが盛り込まれています。メインの映像はサイドからの映像ばかりで、センターは粗い映像しか残っていないようでしたが、幸いにも分量が多かったので「前向きな」ドキュメンタリー映画となりました。

恐らく、サイドの映像はハイビジョンカメラ、センターは会場備え付けのカメラか、旧タイプのデジタルビデオカメラの映像なのでしょう。本編中、画像が粗く黒枠で囲まれている映像が後者です。メイキング用に撮影されていた映像も今となっては哀愁が漂っています。マイケル・ジャクソンと同じ舞台に上がれると興奮するダンサー、ミュージシャンの思いも幻に終わり、さらに気の毒なのは、コンサートのスクリーンに流す映像やポールダンスなどの演出を担当していたスタッフたち、そして衣装作りを行っていたスタッフたち。彼らは同じ舞台に絶つことなく、コンサートは幻に終わってしまいました。

映像などの素材は、今あるものしかない訳ですから、監督としての手腕にも限界があるのでしょうが、亡くなった後の映像をどこにも入れないというところに、監督のこだわりを感じました。日本のドキュメンタリーではマイケル・ジャクソンの死後、落胆するスタッフのコメントを入れがちですが、そういうシーンも見受けられませんでした。だからこそ、マイケル・ジャクソンの死後、数日間は完全に停滞してしまったであろうスタッフたちの落胆ぶりやそこからやっと立ち上がり、今はそれぞれ活躍の場を移して頑張っているのだろうなとか、観客に映像の裏まで慮らせるような内容になっているのだと思います。

これは、ありものの量が多いので成し得た訳で、もしもっと早い時期にマイケル・ジャクソンが亡くなっていれば、このような映画は製作出来なかったでしょうし、無理矢理映画にしようとすれば、死後のスタッフの落胆振りを織り交ぜた、全く評価の異なる後ろ向きの映画となったことでしょう。残された映像の多さと壮大なコンサートの計画が、この映画の成功の原動力になっているのでしょう。マイケル・ジャクソンが生きていたなら、こんな強烈なコンサートも当たり前のように消化されていたであろうというのは、驚きでもありますが。

評価に移ります。

【基礎点】

一般の洋画(15点)
・15点

【技術点】

テーマははっきりしているか(10点)
(一言で説明出来るか/魅力的だったか)
・0点
コンサートのリハーサル映像。

そのテーマは時代にマッチしているか(10点)
(今の時代に当てはまるような要素があるか)
・0点

観光要素はあったか(10点)
(何か目新しく感じられる要素はあったか)
・10点
史上最大級のコンサートが計画されていたこと。

観光要素は魅力的だったか(10点)
(その観光要素は魅力的なものだったか)
・10点
ファンでなくともこのコンサートが幻で終わったことが残念でならない。

主人公に貫通行動があるか(10点)
(主人公の目的=欲望がはっきりしているか)
・10点
完璧を求めるマイケル・ジャクソンとスタッフたちの意気込み。

【芸術点】

印象に残る人物はいたか(10点)
(多くても1、2名に限る。それ以上いたら逆効果なので減点)
・10点
女性ギタリスト、オリアンティ・パナガリス。強烈な演奏技術とルックスとのギャップが強烈。主役が亡くなり過去を振り返る要素しかない映画の中で、この人だけは前に向かって羽ばたくと思われる。

印象に残るシーンはあったか(10点)
(多くても1、2シーンに限る。それ以上だと逆効果なので減点)
・10点
リハーサルにも間に合わなかったシーンをCGで再現していた。驚くことにステージにブルドーザーが飛び出すことも計画していた。

泣けたか(10点)
(ストーリーの流れで泣けた部分はあったか=単に人が死んだとか、物理的な悲しさは評価外)
・8点
泣けないが、ファンでなくとも故人を偲ぶ気持ちは抱かせる内容。

笑ったか(10点)
(ストーリーの流れで笑った部分はあったか=主人公の仕草とかで笑いを誘った場合は評価外)
・3点
スタッフに対するマイケル・ジャクソンの謙虚な姿勢は興味深かった。

怒りを覚えたか(10点)
(ストーリーの流れで怒りを覚えた部分はあったか)
・0点

【減点項目】

・減点なし。

基礎点(15)+技術点(30)+芸術点(31)×1.5-減点=CinemaX指数(92)

「C」評価(80~99点)

私はマイケル・ジャクソンのファンではありませんが、もしDVD化されたら買ってみてもいいかなあと思いました。マイケル・ジャクソンのファンならなおさら、今のうちに大きなスクリーンで、迫力のある音響で何度でも楽しむべき映画だといえます。

2009年11月21日/シネプレックス新座
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November 08, 2009

イングロリアス・バスターズ

監督:クエンティン・タランティーノ
製作総指揮:エリカ・スタインバーグ、ロイド・フィリップスほか
脚本:クエンティン・タランティーノ
出演;ブラッド・ピット、クリストフ・ヴァルツ、メラニー・ロランほか

「バカみたいな映画」

イングロリアス・バスターズです。監督はクエンティン・タランティーノ。実は初タランティーノだったりします。キル・ビルとか、キル・ビルとか、観ようかなと思いつつこれまで劇場まで足を運ぶに至らなかったところに防御本能のようなものを感じるのですが、果たしてCinemaXの評価やいかに。

イングロリアス・バスターズは、いくつかのエピソードで構成されています。わざわざエピソードに分類することもないのですが、音楽の絡め方を含めて古臭い映画の雰囲気を漂わせています。そして、時代に逆行するような残虐なシーンのオンパレードも、古臭い要素の1つといえるのかもしれません。

舞台挨拶でタランティーノ監督曰く「血がドバドバ出る」と言っていた通り、ナチス兵をバットで殴り殺すわ、頭の皮は剥ぎまくるわ、額を切り刻むわで、かなりショッキングです。残虐なシーンだけでは、ホラー映画のようになってしまうのですが、困ったことにイングロリアス・バスターズは中途半端にまともな映画だったりします。

例えば、死の真逆に生が存在するというのは近代以降の小説家にもみられる手法で、映画でも北野武監督作品に顕著にみられます。つまり、死の要素があれば、同じ分だけ生がある。残虐の真逆には、愛があるというように、その間でどのように振り子を動かすかが、脚本家や監督の手腕の見せ所ということになります。

ところが、イングロリアス・バスターズの振り子は壊れているようで、ひたすら残虐なだけ。たまに持ち込むユーモアに殺意さえ抱いてしまいます。監督が「脚本はかなり書き込んだ」と言っている通り、エピソード1の登場人物のやりとりとか、無駄に時間をかけながら心理作戦のようなストーリーが展開します。シーンごとの人物のやりとりは面白く、見応えもあるのですが、残念ながらシーン止まり。全体のテイストにはなっていません。

全体のストーリーの展開はメチャクチャです。舞台はナチス占領下のフランス。当時の歴史や人物を織り交ぜているのですが、殆どが創作。どこかに誰もが知っている歴史上の事実や事件を絡めれば、リアリティが増してさらに面白くなったかもしれませんが、そんなことをやらないのがこの監督のポリシーなのかもしれません。もう、さっぱり分かりません。

シーンごとの登場人物のやりとりで感じたのですが、この人は監督としてアクション映画とかやらずに、じっくり人物を描くような映画の脚本家になったほうが活躍できるのかもしれません。メチャクチャなストーリーでも、B級映画としてこき下ろされる一方で何週か全米トップに位置するというのは、タランティーノ監督の脚本家としての腕が良いからなのでしょう。まあ、これからも監督を続けるのでしょうが。

格好つけて自分の才能によって意味不明の映画を撮るような監督よりも、タランティーノ監督のように吹っ切れておかしなものを作ってしまうほうが、潔い感じがします。世の中に面白くない映画、つまらない映画は数多いものの、バカみたいな映画は少なかったりします。そういう作品を生み出すということでは、この監督は貴重な存在なのかもしれません。

【基礎点】

一般の洋画(15点)
・15点

【技術点】

テーマははっきりしているか(10点)
(一言で説明出来るか/魅力的だったか)
・8点
連合軍の極秘部隊の男やユダヤ人の女がヒトラーを暗殺しようとする話。

そのテーマは時代にマッチしているか(10点)
(今の時代に当てはまるような要素があるか)
・5点
集合体の中でのマインドコントロールの怖さは感じた。

観光要素はあったか(10点)
(何か目新しく感じられる要素はあったか)
・5点
ドイツ人の「3」の指の立て方はちょっと違う。

観光要素は魅力的だったか(10点)
(その観光要素は魅力的なものだったか)
・5点
バカみたいな要素だが、小さなことが大事件になる展開は面白い。

主人公に貫通行動があるか(10点)
・10点
秘密部隊のメンバーたちは、ナチス兵をぶっ殺して頭の皮を剥ぐ。
もう一人の主人公、ユダヤ人の女はヒトラーを暗殺する強烈な動機がある。
(主人公の目的=欲望がはっきりしているか)

【芸術点】

印象に残る人物はいたか(10点)
(多くても1、2名に限る。それ以上いたら逆効果なので減点)
・8点
ユダヤ人の女、ショシャナ。

印象に残るシーンはあったか(10点)
(多くても1、2シーンに限る。それ以上だと逆効果なので減点)
・9点
2人残ったナチス兵の1人を殺して頭の皮を剥ぐラストシーン。バカみたいなストーリーに毒されてしまったのか、最初のショッキングな印象が薄れ笑ってしまった。これも術中にハマっているのかもしれない。

泣けたか(10点)
(ストーリーの流れで泣けた部分はあったか=単に人が死んだとか、物理的な悲しさは評価外)
・0点
泣く要素は皆無。

笑ったか(10点)
(ストーリーの流れで笑った部分はあったか=主人公の仕草とかで笑いを誘った場合は評価外)
・3点
クスクス笑いの多い映画。極秘部隊がイタリア人の振りをするのは、バカバカしくて、それでいて笑ってしまうので悔しくなる。

怒りを覚えたか(10点)
(ストーリーの流れで怒りを覚えた部分はあったか)
・2点
残虐なナチス兵でさえ、組織に動かされていることが分かるので人物に対する怒りは意外にも感じられない。観客にこういう印象を抱かせるのも脚本の手腕か。

【減点項目】

・減点ゼロ。
ただし、よく見かける画像(下部参照)は本編とはあまり関係ない。映像のバックに流れるデビッド・ボウイの「キャット・ピープル」を含め、このシーンは監督の趣味と見た。

基礎点(15)+技術点(33)+芸術点(22)×1.5(0)-減点=CinemaX指数(81)

「C」評価(80~99点)

舞台挨拶でのブラッド・ピットのフロンタレた態度でやや不快だったのですが、一方で横に通訳を付けず日本語で挨拶もしたジュリー・ドレフュスは印象的でした。彼女は今回、タランティーノ監督の脚本の当て書きで出演を受けたものの、チョイ役(ゲッペルスの愛人通訳)という微妙な立場。何故今回、来日したのかピンと来ないのですが、あれだけ日本語の発音が綺麗なのですから、お茶のCMなんかに出演出来そうです。濁音もばっちりですし。

監督も監督で、日本の風習とかも悪乗りで理解している感もあるのですが、日本に興味を寄せる表現の仕方としては、それはそれでいいのでしょう。

2009年11月4日:東京国際フォーラム
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