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August 20, 2007

トランスフォーマー

CinemaX久々の更新

監督:マイケル・ベイ
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、マイケル・ベイほか
脚本:アレックス・カーツマン、ロベルト・オーチー
音楽:スティーヴ・ジャブロンスキー
出演:シャイア・ラブーフ、タイリース・ギブソン、ジョシュ・デュアメルほか
上映時間:134分
(公式サイトはここ

「トマト投げ祭り」

約3ヶ月ぶりの更新です。1980年代にタカラの「ダイアクロン」「ミクロマン」をアメリカ市場に投入するにあたり、アメリカ人がこねくりまわして生み出したのが「トランスフォーマー」です。その後逆輸入され、日本市場を「やや」席巻したトランスフォーマーの映画化です。その際、輪郭ピカピカの海外アニメも逆輸入され話題になりましたが、話はどうでもよくてメカだけを眺めていた子供も多かったような記憶があります。とはいえガンダム世代はこの頃もガンプラにハマっていたわけで、コアのファンは僕よりももう少し下の世代にあたるのかもしれません。玩具も割高でしたから、僕の周辺でも電○公社職員のドラ息子など生活水準がやや上のお坊ちゃん達が好んで遊んでいた記憶があります。

さて、製作総指揮は「アルマゲドン」の監督のマイケル・ベイ、そして名前を連ねただけで日本の映画ファンは何でもかんでも面白い映画だと思って騙されてしまうスティーブン・スピルバーグです。彼は「ディープ・インパクト」の製作総指揮です。折りしも1998年、彗星または小惑星の大接近をスペースシャトルで食い止めるという、設定が酷似している映画を製作した2人が1つの映画に集いました。

ちなみに両映画に対する個人的評価は、無駄なキャラクターが多く、わざわざ「フリーダム」「インディペンデンス」というアメリカ臭ばりばりのスペースシャトルを作って飛ばした「アルマゲドン」は、リブ・タイラーのプロモーションビデオと思えるほど彼女のカットが多く、ブルース・ウィリス扮する主人公が小惑星に残るという「家族は大事ですよ」という設定のシーンにやたら時間を割くという、背筋が寒くなるほどアメリカ好みの素敵な話だった一方、「ディープ・インパクト」は、既存のスペースシャトルを使ったり、直前まで彗星が発見されない理由もきちんと説明(説明臭くない程度に)したり、一度は破壊しかけた彗星が2つに割れてしまい事態はさらに深刻になるという「あーあ感」を取り入れるなど、アルマゲドンに比べて映像は安っぽい割にしっかりした映画なので断然、後者が優れていると評価しています。最近は馬の名前としか思われないのが極めて残念ですが。

さて、本編の冒頭では撃墜されたはずの戦闘機が現れます。これはデストロンがトランスフォームしたものなのですが、消えたはずの物体が現れる手法は、スピルバーグ本人が手がけた「未知との遭遇」の序盤のシーンを彷彿とさせます。「未知との遭遇」では何十年も前にバミューダ海域で消えた飛行機が現れるという設定で、観客にこの映画ではありえないことが起きるかもしれないということを手短に知らせる最良の手法として評価されました。

「ターン1までの評価B」

そもそもマイケル・ベイが手がけた映画なので、映像は迫力があっても内容は期待していなかったのですが、やはり人物設定がひどい。というより設定すらないのではと思えるほど主人公達のセリフが行き当たりばったりで人格が破綻しています。この状況で感情移入できるはずがありません。一方でスピルバーグも当たりはずれが大きく、ここ何年かははずればかり(あくまで個人的な見解として)のせいか、マイケル・ベイに呑まれているような感じがするのは気のせいでしょうか。

確かに序盤で暴れまくるデストロンの映像は見応えがあるのですが、カットバックするように挟まれる主人公の物語がテンポを悪くしています。まるで戦場に庭付き一戸建てを建ててホームドラマを演出しているような温度差を感じます。ストーリーも間延びしていて、前半はスクリーンから寝てもいいよ光線を感じ、そのまま睡魔に襲われ寝てしまいました。

ターン2までの評価「B」

寝てもいいよ光線が切れたのは、ちょうどサイバトロンのリーダー、オプティマス・プライムが現れた時でした。日本名はコンボイ司令官。トランスフォーマーの記憶はサイバトロン、デストロン側に移るときにエンブレムが逆転するのとサイバトロン、デストロンの中で一際派手なコンボイ司令官でした。色合いは面影が残っていますが、やたら部品が細かくて玩具への移植は不可能と思えるほどごちゃごちゃしていました。恐らく日本人がデザインしていたなら、例えば、プラモデルなどリアルでも変型可能な設計になっていたような気がします。一見、メチャクチャに変型していたかにみえる超時空要塞マクロスのバルキリーでさえ、ダイカストモデルでもしっかりと変型出来ましたから(プラモデルはコクピットを付け替える中途半端な変型でしたが)。

後半はサイバトロンとデストロンの戦闘が始まるので見応えが出てきます。執拗にアングルにこだわるあたりはマイケル・ベイの本領発揮といったところですが、「オリジナルをベースに新しくデザインした」と工夫を強調した割にはメガトロンはエヴァ初号機そっくりだったり、唯一感情移入出来る主人公が乗る車がトランスフォームするバンブルビーは見ていると段々と零号機に似ているような気がするのは気のせいでしょうか。食傷気味なマトリックス方式の演出といい、派手なCGの割に目新しさは感じられませんでした。

ターン3までの評価「B」

「トランスフォーマー」は、面白いウソが盛り込まれています。有史以前に北極に落下し凍結状態にあったNBE-1というメガトロンをアメリカが秘密裏に研究し多くの機械の技術開発に応用されたというウソです。これも設定がエヴァンゲリオンっぽいのですが、なかなかリアリティがあって、実際の地球でも有史以前にこのような異文化交流?があり、各地域の文明の誕生に繋がったのではないかなどさまざまな想像を巡らせることが出来ます。この映画のウリはこのウソぐらいのような気がします。

もう一つの見所であったサイバトロンとメガトロン、そして人間たちの派手な戦闘は、後半になるにつれ、迫力はあるもののどれが味方でどれが敵なのか、もう何がなにやら分からない状態に陥ります。スペインのトマト投げ祭りのようにもうメチャメチャです。ぼんやり眺めていればいいのかもしれませんが、果たして誰が敵か味方か、真剣に考えながら観ていると頭が疲れてしまいます。

最終評価「B」

「トランスフォーマー」を手放しで褒めている批評もありますが、何故そこまで評価出来るのか意味が分かりません。今年はテレビ局や広告代理店が大々的なキャンペーンを張って「西遊記」を強引にヒットさせてしまい、日本の映画業界も終わりだなと思っています。映画とテレビは本来、相対するべきものであり、テレビ局が片手間に収益事業の一つとして位置付けるのは間違っていると思います。きままにながら見が出来るのがテレビドラマの本来の姿であり、そのまま工夫もなく映画化して誰が面白いものか。二匹目のどじょうであるHEROまで無理矢理ヒットさせようものなら、日本の映画業界は衰退の一途を辿ることでしょう。危機的状況です。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成19年8月18日
劇場:ワーナーマイカルシネマズ板橋
観客数:180人/296席
感涙観客度数:不明
※各ターンは個人的に設定、感涙観客度数は場内の鼻すすり音で推定。
バンブルビーだけを追いかけていれば、泣けるかもしれません。

ついでに紹介!

トランスフォーマー・初期アニメ版のDVD(らしい)。
ついでに、トランスフォーム・リフォームという名前がちょっと似ている作品が代表作ともいえるTEAM 発砲・B・ZINのホームページ。今夏、惜しまれながら解散。

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