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April 08, 2007

ロッキー・ザ・ファイナル

CinemaX第132回。

監督:シルヴェスター・スタローン
製作総指揮:ロバート・チャートフ、アーウィン・ウィンクラー
脚本:シルヴェスター・スタローン
音楽:ビル・コンティ
出演:シルヴェスター・スタローン、バート・ヤング、アントニオ・ターヴァーほか
上映時間:103分
(公式サイトはここ

「薄めたカルピス」

ロッキー・ザ・ファイナルです。言うまでもなくロッキーシリーズの完結編(多分)。ロッキー、ランボーで一世を風靡したものの、その後はいまいちパッとしなかったスタローンが、最後のどじょうを狙って自らメガホンをとった映画です。数えてみるとシリーズ6作目?果たしてしっかりとダシがとれているのか、CinemaXの評価やいかに。

行きつけのトイレに時折、月刊少年ジャンプが捨ててあるのですが、捨て賃代わりに試写会の応募券だけ破って応募して、この試写会が当たってしまいました。ロッキーシリーズは最初のやつとソ連に行った話だけ観ているのですが、特に興味はないので、試写会が当たっていなければ観ることはない映画と言えるでしょう。ただ、観るからにはよほどひどい映画で寝てしまわない限り、しっかりと観るようにしています。

冒頭から、スタローンの老け具合が気になります。スタローン地震、50代前後での不摂生がたたったのか、今ごろになって鍛えてもどうしてもボロが見え隠れしてしまいます。ただ、老けた菅直人みたいな風貌は、哀愁たっぷりなので、これから這い上がるぞという設定なら、案外とマッチするのかもしれません。

ターン1までの評価「B」

ところが!です。せっかく過去の栄光を取り戻そうとしているのに、ロッキーの位置づけが極めて曖昧です。どうせ這い上がるのなら地の底に落ちていればいいのですが、レストランを経営したり、今でも人気があったりとそこそこの成功者だったりします。これでは跳び箱を飛ぶのに踏み台がないようなもの。ロッキーがだらだらと昔話を繰り返しているような展開が続きます。

中盤もロッキーは思い出に浸りながら笑い、泣き、怒るのですが、この感情が観客には伝わってきません。一体いつになったら試合を決意するのか、本当にだらだらとした展開が続きます。映像も暗めなせいか、窮屈な座席で何度も何度も意識を失いそうになりました。

ターン2までの評価「C」

一時間以上もロッキーの昔話を聞かされ、試合する、しないとモゴモゴしてやっと試合を決意するのかと思いきや、妻、エイドリアンの墓に。墓参りしすぎです。これまでのシリーズでエイドリアンが死んだのか、今回までの間に死んだ設定にしているのかちょっと分からないのですが、無理に殺す必要はなかったのではないかと思います。

ちなみにロッキーが好意を寄せる女性が出てくるのですが、エイドリアンへの気持ちを捨てきれないのか、友達以上にすらならなりませんでした。男女がちょっと仲良くなるとすぐに寝てしまうハリウッド映画では極めて異例であり、そのくせ寅さんのような悲哀さは滲み出ることはなく…時間稼ぎのために作ったような設定のように感じました。この映画、よほどのロッキーファンでない限り、最初の一時間は不要だといえます。

ロッキー・ザ・ファイナルでは、ロッキーと息子、ロバートとの親子愛みたいなものも描こうとしているようですが、これも中途半端です。むしろ、オースティン・パワーズのDr.イーブルと息子、スコットのほうが親子愛に満ちているような気がしました。スコットとロバートの風貌が何となく似ているので比べただけですが。

最終評価「C」

それでも、試合が始まるとそれなりに迫力はありました。テレビ観戦をしているような演出のほか、試合中のパンチまで迫力があるように演出されているので見応えはありました。還暦を過ぎたとは思わせない動きですが、こういう演出がないとさすがに厳しいのでしょう。これまでのダラダラした展開などを踏まえると、出涸らしのお茶、あるいは薄めたカルピスのような映画でした。

終わり方には賛否両論あるでしょうが、これはロッキー特有の展開であり、日本人好みの終わり方かもしれません。さんざん待たせて一試合しかしないのは、ビートルズ日本公演や人気絶頂時のタトゥーの来日公演のようです。ともあれ、ラストシーンはそれなりに印象的でした。貧乏のどん底にあるとか、過去の栄光が失墜しているとか、もうちょっと這い上がる前の反動があれば、面白い映画になったのかもしれません。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成19年4月4日
劇場:よみうりホール
観客数:1000人/1100席
感涙観客度数:20%程度
※各ターンは個人的に設定、感涙観客度数は場内の鼻すすり音で推定。
コアなロッキーのファンやよし泣くぞ!と意気込んで劇場に行った人は、それなりに泣くことは出来るでしょう。

ついでに紹介!

ロッキー・ザ・ファイナルと並び同じく遅きに失した感のある「氷の微笑2」ちなみに、VHS絶版、未DVD化ですが「写楽」はフランキー堺が長い構想期間を経て念願の映画化にこぎつけたものの、歳をとりすぎたため写楽役を真田広之に譲りました。片やシリーズもの、片や一発映画?なので比べるのは難しいですが、どうせやるなら、後進に譲るぐらいの思い切りも必要なのではないでしょうか。

ロッキーといえばテーマ曲があまりにも印象的ですが、エンドロールではオリジナルのテーマ曲がしっかりと流れていました(多分)…やっぱりいいものですね。ミッションインポッシブルみたいにテレビシリーズに比べスピード感を殺すようなアレンジがなされていないのが好印象ですが、実は開映前などに流れるテーマ曲は結構ダサいアレンジがなされています。ロッキーのテーマは、悲しいかな、アレンジすればするほどユニバG物語(大神源太主演)を思い出してしうのは僕だけでしょうか。

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