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April 01, 2007

ハッピーフィート

CinemaX129回目

監督:ジョージ・ミラー
製作総指揮:ザレー・ナルバンディアン、グレアム・バークほか
脚本:ジョージ・ミラー、ジョン・コリー、ジュディ・モリス、ウォーレン・コールマンほか
音楽:ジョン・パウエル
出演:イライジャ・ウッド、ヒュー・ジャックマン、ニコール・キッドマンほか
上映時間:108分
(公式サイトはここ

「芸は身をたすく」

最近は鑑賞から更新まで10日前後開くことが多くなりました。今のところデジャヴ(3月24日鑑賞)の更新待ち、4月は4日、5日に試写会に行く予定です。新年度は迅速更新を目指します。

さて、冒頭はからCGの特徴を活かした壮大な絵で始まります。南極のほんの狭い範囲を中心とした話のはずなのに、なぜか地球規模の映像が繰り広げられます。この部分は無駄と言えば無駄なのですが、観て楽しければそれでいいのでしょう。

さて、主役のマンブルが暮らす皇帝ペンギンの世界は、美しい歌をうたえることが必須条件。それなのに、マンブルはド音痴。ところが、その理由というか原因もしっかり説明されていて、突然変異で生まれたのではないということがきちんと描かれています。少しだけパフュームの主人公が産まれつき匂いに敏感であったことをきちんと説明しているところに似ています。この辺りをきちんと説明しないと、ご都合主義になってしまいますから。

ターン1までの評価「A」

それにしても映像が壮大です。とにかく子ペンギンがかわいい。子ペンギンが産まれながらに言葉…しかも英語を喋るのは妙なのですが、よく考えるとペンギンが歌ったりステップを踏んだりする映画なので、特に不思議ではないことが分かります。ただ、背景や親ペンギンの描写がリアルなだけに、序盤はナンセンスのハードル調整に戸惑う人も多いかもしれません。

マンブルは、音痴なために周囲から次第に阻害され、父親からも避難されてコロニーから去っていきます。ここでのルールである歌がうたえないだけで。この辺りは人間社会に似ているような気がします。今、評価されるのは勉強が出来る人です。ただ、勉強も人間が考え出したものです。方程式は多くの人がごく普通に生きていくうえでは何の役にも立ちませんが、子供のうちに頭を柔らかくする効果があると偉い方々判断して取り入れられているようです。

ただ、これも一定のルールと同じで、ルールを丸暗記出来る人間が価値があるとみなされがちです。僕の周囲には、頭が良くても日常生活の基本を全く知らない連中(この手の人々の多くはそんなこと覚える必要はない、と言います)がいる一方で、地を這うような成績の割にやたら生活力が長けている人間もいます。たまたま人工的に編み出されたレギュレーションに合うか否かで生きる価値があるか否かを決めるのは危険なような気がします。

特に受験はテクニックですから、最近は技術を習得した人間や技術を施している一定の経済力のある家庭に育った子供だけが高い学歴を得られるという格差が生じています。親の七光りや事務所の強さ、代理店の後押しで勝敗が決まってしまう芸能界における格差にも似ているような気がします。芸能界や政界には二世、三世がはびこっていますが、本当に実力があるのなら、プロ野球選手にも二世、三世がゴロゴロいてもおかしくないはずです。そうでないのは、実力勝負だから。海外で評価されたというだけで今さらながらマスメディアに追い回される菊地凛子のようです。

ターン2までの評価「A」

コロニーを追い出されたマンブルは、別の国?に移動します。そこはアデリーペンギンのコロニー。ダンスが出来ればモテるという、違うルールが支配している世界です。日本でダメなら世界に飛び出せば?と言っているような感じです。自分のサイズやパターンに合わなければ、合う場所に移動しろということでしょうが、一方で多くの若者が、この志を持つだけで行動せず挫折していくという恐ろしい考え方でもあります。特にミュージシャンを志す若者に多いような気がしますが。この考え方を体現しているのは、研究者に多いように思います。特に皇帝ペンギンのコロニーの長老の頭の堅さは、前例がないだのと難癖つけてなかなか前に進もうとしない様々な局面における日本社会を象徴しているような気がします。

この映画、ペンギンは可愛いのですが、ヒョウアザラシやゾウアザラシ、シャチやトウゾクカモメはやたら恐ろしく描かれています。人間の視点からみれば、どれも愛嬌があるのですが、これはペンギンの視点の映画。この視点のギャップはかなり面白いと思います。特にペンギンに危害を加えないのにやたら恐ろしいゾウアザラシは必見といえます。

最終評価「B」

前半の勢いがなくなり、後半はグダグダになってしまった感があります。マンブルが人間に立ち向かうシーンまでは涙を誘うのですが、その後の説明がかなり端折られています。水族館で天国かもしれないな、と魂を抜かれたようなペンギンたちは、ガラスの向こうのペンギンを見てかわいいとはしゃいでいる我々人間にとって考えさせられるものがあります。

最後は「芸は身をたすく」ばりの展開なのですが、説明があまりにも端折られすぎです。強引な終わり方なのですが、映像に加えて音楽も楽しい映画なので是非、劇場でご覧になることをお勧めします。ただし、こんなやり方もあるのかと最初は感心するエンドロールは、真剣に観ようとするとやたら目が疲れるので注意してください。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成19年3月20日
劇場:シネプレックス新座
観客数:8人/130席
感涙観客度数:50%程度
※各ターンは個人的に設定、感涙観客度数は場内の鼻すすり音で推定。
中盤までは結構泣けると思います。

ついでに紹介!

「皇帝ペンギン」と「ばけつでごはん」ペンギン好きの御貴兄に。

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Tracked on April 06, 2007 at 11:13 AM

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