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March 28, 2007

ナイトミュージアム

CinemaX第128回。

監督:ショーン・レヴィ
製作総指揮:マーク・A・ラドクリフ
原作:ミラン・トレンク
脚本:ロバート・ベン・ガラント、トーマス・レノン
音楽:アラン・シルヴェストリ
出演:ベン・スティラー、カーラ・グギーノ、ディック・ヴァン・ダイクほか
上映時間:108分
(公式サイトはここ

「素材が先、料理法は後」

何かと話題の多いナイトミュージアムです。鑑賞と更新が少し開いてしまいましたが、果たしてCinemaXの評価やいかに。

博物館のいろんなものが動き出したら面白いというコンセプトのもと作られた映画です。ただ、ワンアイデアで作ったのでは、単なる悪ふざけの映画になってしまうので、主人公、ラリーと息子の親子愛などを絡めた感じです。通常は、料理というのは何を作るのかを決めて素材を買うのですが、この映画はスタートが逆、良い素材(博物館の展示品が夜な夜な動く)があるので、どう料理(伏線を張る)しましょうと考えたのではないかと推測します。最近、ワンアイデアでも勢いで作ってしまう邦画が結構多いだけに、多少無理があっても丁寧な映画作りをしようという点では好感が持てます。ただし、序盤はラリーの置かれている状況の説明に終始してしまい、ちょっと退屈でした。

ターン1までの評価「B」

ラリーが博物館の警備員を始めてから、この映画の本領発揮です。博物館の展示品が夜になると動き出すというのは、大げさに言うと、万物に神が宿ると信じられてきた日本でも受け入れられる考えなのかもしれません。ちなみに僕は、物心ついた頃に親と一緒に11PMをみていて(何故?)、夜のデパートか何かでマネキンが喋るというシーンがあまりにもショッキングで、以来、この人形たちは、夜な夜な喋ったり動き回ったりするんだと長く信じていて、マネキンが怖くて近寄れなかった記憶があります。

ターン2までの評価「A」

展示品にひどい目にあわされるラリーは、辞めたくても辞められない状況に追い込まれていきます。この辺りの展開も上手く出来ています。息子の前でかっこいいところをみせようとするところ、気になる博物館員とのすれ違いなど、バカ騒ぎだけに終始しない展開も見物です。最後も無理矢理クライマックスに持っていこうという設定は、やや強引なように感じましたが、これがあることで、きちんと映画の体を成しているといえるでしょう。バカバカしい映画のようで、感涙ポイントも何ヵ所か散りばめられていて、特に小さい2人(?)が戻ってくるシーンでは、シチュエーションのバカバカしさとは裏腹にジーンと来てしまい、本当に腹が立ってしまいます(良い意味で)。

最終評価「A」

どれがああなって、こうなってと説明出来る映画ではないので、実際に劇場で観ることをおすすめします。これがネタバレになるかは不明ですが、夜な夜な無茶苦茶を繰り返している割に犠牲者は展示品1名。最後は大団円で終わるので、お子様にも安心です。曲も懐かしいナンバーも多数盛り込んでいて、CGに加えて著作権料などで曲にも意外にお金をかけているのかもしれません。加えて映画音楽の作曲はアラン・シルヴェストリ。バック・トゥ・ザ・フューチャーや最近ではポーラー・エクスプレスなど、派手な作風は、全盛期のジョン・ウィリアムスを彷彿とさせます。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成19年3月17日
劇場:ワーナーマイカルシネマズ板橋
観客数:110人/130席
感涙観客度数:50%以上
※各ターンは個人的に設定、感涙観客度数は場内の鼻すすり音で推定。

難癖をつければ前半のダラダラ感ぐらいのものなので、きっと、レンタルDVDでも息の長い人気作品となるでしょう。

ついでに紹介!

万博会場の各国のパビリオンから夜な夜なスパイが出てきて戦っている「深夜の万国博」を収録した『革命のふたつの夜』とラーメタル人の来襲で地球人が博物館の飛行機や武器を使いまくって応戦した「1000年女王(劇場版)」上映当時は劇場版機動戦士ガンダムⅢめぐりあい宇宙編と興行収入を争い僅差で敗北。個人的にはテレビ版のほうが親しみが持てます。主人公、雨森始の声優は戸田恵子。雪野弥生(ラー・アンドロメダ・プロメシューム2世)は藩恵子の「ケイコ」コンビ。銀河鉄道999は星野鉄郎の野沢雅子とメーテルの池田昌子の「マサコ」コンビ。メーテルはラー・アンドロメダ・プロメシュームの娘という設定も。つながりまくり。

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March 25, 2007

風見鶏

北陸地方で大きな地震が発生しました。マスコミの災害報道の匙加減は、とかく死者の数で判断されがちのような気がしますが、きちんと事実を報じてマスメディアとしての責任を果たしてもらいたいものです。また、今後は被災者の方々が避難所での生活を余儀なくされる可能性もありますから、新潟県中越地震のように一つの避難所での報道ばかりしないように注意してもらいたいものです。新潟県中越地震の時は、支援物資や企業の炊き出しが一つの避難所に集中してしまい、避難所の支援内容の格差が発生しましたから。企業貢献をPRしたいのは分かりますが、被災者の方々に救いの手を差し伸べるのならまんべんなく行って欲しいものです。我々市民もそう。二度と着ないような服など不用品を押し付けたりせず、支援をしたいのならボランティアとして邪魔をしない程度に手伝うか、金銭という形できちんとしたところを通じて支援を行いましょう。

TBSの番組で不適切な表現があったとして、関係者が処分されました。不適切といっても捏造やでっち上げに近いもので、これを不適切という表現をするのは、いかにも身内に甘い業界体質を露呈しているような気がします。不適切といえば、「不適切な関係」が話題になったアメリカのクリントン前大統領ですが、この時は「不適切って何だ?」と噛み付いた当の本人たちがこういう表現をするのですから話になりません。加えて、この報道に関するトーンの低さにも驚かされます。あるある…の捏造の時は、時流に乗って在京キー局では当事者のフジテレビ(直接的関与はありませんが)を除き一斉に食いつきましたが、その後はこの番組からボロボロ出てくる捏造情報を大きく扱うことはなく、TBSの処分も僕のチェックした限りでは他局でもほとんど扱われなかったようです。丁寧に報道していたのはMXだけだったような。マスコミ業界、とりわけテレビ局の間では、明日は我が身という萎縮した雰囲気が充満しているような感じもします。

さて、遅ればせながらタミフル服用による10代の青少年の異常行動に関して、厚生労働省は関連性がないとは言えないという見解を示しました。タミフルを服用した少年などが建物から飛び降りたりする行動は、かなり前から報告されていました。この問題では、テレビや新聞などでは事実のみ取り上げ、どっちつかずの印象の強い報道をしていました。これは特に問題ないと思うのですが、厚労省が見解を一転させた途端、「それ見たことか」と一斉に叩き始めました。まるで、我々が貢献したとばかりに。ただ、タミフルの研究班のメンバーの研究室にタミフルの日本での販売を行う製薬会社が寄付金をしていたことなどを積極的に取り上げたのは、大手マスコミがバカにする週刊誌でした。

テレビや新聞では最近、風向きがはっきりしたら一斉に片方になびくという行動パターンが目立つような気がします。東国原知事を例に挙げると、彼が当選するまでは冷ややかだったのに、当選した途端、テレビや新聞は東国原知事一色。ちょっとしたスキャンダルもありましたが、世論の追い風に煽られて連日のように知事の動向を「前向きに」報道していました。一方、最近起こったボンバルディア機の胴体着陸事故では、いったん構造上の問題などが発覚すると、毎日のように問題を取り上げ、一瞬でも車輪が出ないと大騒ぎ(これは充分大変なのですが)で、ついには整備中に不具合が発見されただけでまるで事故が起こったように取り上げられました。整備中に発見出来たのですから何も問題はないと思うのですが。ジャングルの王者のようなインパクトの強い社名のボンバルディアですが、マスコミはさすがに飽きたのか最近はトーンダウン。煽ったのですから、きちんと責任をとって、問題が解決するまで報道を続けてもらいたいものですが。

最近、マスコミが風見鶏の様相を呈しているのが、ホリエモン以下ライブドア旧首脳に対する姿勢です。彼らは、這い上がってきて再びヒーローになる可能性もあれば、この先の裁判で実刑が確定して、過去の悪い人として葬り去られる可能性もあります。今のところ犯罪者なのに彼らを大っぴらに批判せず、中途半端に時の人みたいな扱いをするのは妙な感じがします。オウムと上祐氏は別腹みたいな報道をするように。きっと、崖の真ん中にへばりついているホリエモンが無罪を勝ち取るか先で成功して上に上がってくれば、救いの手を差し伸べて「俺たちは信じていた」といわんばかりに彼らを持ち上げ、崖から落ちてしまえば、上から徹底的に石を投げつけるのでしょう。このあたりの豹変ぶりをみていると、何を信じて良いのか、さらに分からなくなりそうです。
Kiba

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March 21, 2007

パフューム ある人殺しの物語

CinemaX第127回。

監督:トム・ティクヴァ
製作総指揮:フリオ・フェルナンデス 、アンディ・グロッシュほか
原作:パトリック・ジュースキント
脚本:トム・ティクヴァ、アンドリュー・バーキン、ベルント・アイヒンガー
音楽:トム・ティクヴァ、ジョニー・クリメック、ラインホルト・ハイル
出演:ベン・ウィショー、ダスティン・ホフマン、アラン・リックマンほか
上映時間:147分
(公式サイトはここ

「大人の紙芝居」

ベストセラー小説を映画化したパフュームは、後半の女性の裸のシーンや後半の乱交シーンの必要性の有無ばかりが問われています。恐らく、原作者、製作者にとっては不本意な部分が話題になっている映画といえるでしょう。きっと人間だといいダシがとれるだろうな、と興味半分で劇場に足を運びましたが、果たしてCinemaXの評価やいかに。

パフュームは、中世のクソまみれ、ゴミまみれのパリが舞台です。当時のパリは公衆トイレもなく、風呂に入る習慣もなかったようです。かくして紳士淑女もそのへんで用を足し、身体の臭いを消すために強い香水を吹きかけて生活していたようです。時代考証を全くしていないと批判を浴びている「マリー・アントワネット」とは正反対に位置する映画といえます。邦画でいえば「吉原炎上」に対する「さくらん」のような。

冒頭はかなりグロいです。究極に汚い市場に産み落とされた主人公、グルヌイユは、その場で母親に「間引き」される運命にありましたが、度重なる偶然と悪運により、青年へと成長します。市場の映像はかなりショッキングなのですが、「究極に汚い場所ってこんな感じだろうなあ」とか、「こういう場所がなければ、世の中成り立たないよなあ」とか、妙に納得してしまう部分もあります。調香師になるまでの過程はまるでRPGのようです。

ターンAまでの評価「A」

この映画で重要な題材は「臭い」「匂い」「香り」です。ただ、総合芸術といわれる映画でも、観客に嗅覚で直接的に訴えかけることは出来ません。ただ、これはラジオドラマと映像の関係と同じで、最高の香りというものを観客のそれぞれの頭の中で再現することは出来ます。究極に汚い市場のシーンでは、直接的に臭いを嗅ぐことは出来ませんが、頭の中で倒れそうに腐った魚の臭いとか、豚の内臓の臭いなどは、一度も嗅いだことはなくても、倒れそうに臭いということは分かるはずです。つまり、どの観客の頭の中でも、臭いや香りが再現されるということになります。

これは、ラジオドラマで「究極の美女」というものが、観客のイメージの中でリアルに再現されるのと同じです。仮にテレビドラマや映画で究極の美女を再現しようとも、万人が納得するような美女を出演させることは出来ません。好みは人それぞれですから。

ターン2までの評価「A」

パフュームは、もともと小説ですから、読者の頭の中で臭いや匂い、香りが再現されたはずです。それを映画で再現しようというのは、ある意味、挑戦的だといえます。映像も美しいのでヒットしそうな要素が多いのですが、実はいくつか欠点があるように思います。それを考えていきましょう。

1つめは、ナレーションが多すぎるということです。汚い部分はより汚く、綺麗な部分はさらに綺麗に表現されているのですが、ナレーションが多く、紙芝居を観ているような感じです。冒頭部分ならともかく、随所に入る大量のナレーションは、この映画の特徴ともいえるのですが、ナレーションに頼らず表現出来る部分もあるはずです。ベストセラー小説の威を借りて、映像表現で勝負しているような感じです。これではどこか物足りないような気がしました。

2つめは、グルヌイユのその後の連続殺人のきっかけとなる、ある女性との出会いです。初めて女性の身体の匂いを嗅いでしまったのですから、それ以降の行動の動機となることは理解出来るのですが、グルヌイユは広い意味での女性ではなく、最初に殺めた果物売りの女性に最後まで執着してしまいます。これはちょっと理解できません。これほど執着させるのなら、少しぐらい親しい会話を交わすとか、恋に落ちるとか、何かしらの接点がないと説得力に乏しいような気がします。スター・ウォーズ(エピソードⅣ)でルークがレイア姫が綺麗だからといって命をかけるのですが、命を懸けるほどの美女か?と疑問に思うのと似ているような気がします。

最終評価「B」

終盤の乱交シーンの賛否ですが、映画の存在感を示すうえではあってもいいと思います。ただ、そこまでやらなくてもグルヌイユの作った香水の凄さは表現出来ると思うのですが。問題は最後のオチです。寂しくて、それでいて滑稽さすら感じるオチはインパクトがあると思うのですが、グルヌイユがどうしてそんなことをしようという心境になったのかが理解出来ません。香りを映画で扱うというチャレンジャー精神と映像の美しさからすると、一度は観るべき映画といえますが、何度も観る価値はないような…そう考えると、インパクトのある乱交シーンは、これから古い映画として埋もれていく中で、目印の役割をすることになるのかもしれません。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成19年3月16日
劇場:ワーナーマイカルシネマズ板橋
観客数:60人/154席
感涙観客度数:若干
※各ターンは個人的に設定、感涙観客度数は場内の鼻すすり音で推定。

ついでに紹介!

意味はよく分からないけど、アカデミー賞受賞という話題に加え、映像が綺麗なので何となく良い映画だと思っている人が多い「アメリカン・ビューティー」映像の美しさと肝心なシーンでナレーションに頼るあたりは、パフュームと共通点があるかもしれません。

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March 19, 2007

ラストキング・オブ・スコットランド

CinemaX第126回。

監督:ケヴィン・マクドナルド
製作総指揮:アンドリュー・マクドナルド、アロン・ライヒ 、テッサ・ロス
原作:ジャイルズ・フォーデン
脚本:ジェレミー・ブロック、ピーター・モーガン
音楽:アレックス・ヘッフェス
出演:フォレスト・ウィッテカー、ジェームズ・マカヴォイ、ケリー・ワシントンほか
上映時間:125分
(公式サイトはここ

「上げ底プラス」

ウガンダの独裁者、アミン大統領を題材に扱った映画です。全て実話かと思いましたが、スコットランドの青年医師という架空のキャラクター(たぶん)を設定して、アミン大統領に対する国民に熱狂振りや虐殺、ハイジャックなど実話を絡めたようです。実話をもとにした映画だと、実話そのものに振り回されてストーリーが破綻するケースが少なくはないのですが、この方法だと実話のテイストを残したままのアレンジが可能になります。ちなみに青年医師、ニコラスを演じるのはジェームズ・マカヴォイ。ディズニー映画という仮面を被り日本の多くの人々を騙し…いや、魅了したナルニア国物語で琴欧洲と山羊を足したようなキャラクターを演じた俳優です。

ちなみにアミン大統領を演じる主演のフォレスト・ウィッテカーは、2007年アカデミー賞主演男優賞を受賞しました。オスカー好きの日本人が多い中、難しい問題を扱ったこの映画は果たしてヒットするのかどうか、果たしてCinemaXの評価やいかに。

映画は、冒頭から何故、ニコラスがウガンダに渡ったのかを描いていますが、ちょっとストレートすぎるかなという気もしなくはありません。本編のどこかでセリフで説明してもかまいませんし、このシーンそのものをもっと後に挿入するなど順番を変えてもいいように思えました。もちろんこのままでも問題はないと思うのですが。

かくしてウガンダに渡ったニコラスは、小さな村に在住する他の医師夫婦のもとに。終始下半身のだらしなさが目立つニコラスは、やがてクーデターで政権を奪ったアミン大統領に出会います。テレビドラマ…特に映画においては、主役の登場のタイミングが重要といわれます。いかにインパクトがあるタイミングで登場するか。この映画の主役であるアミン大統領は村民(?)の踊りで観る側のテンションが最高潮に達したところで登場します。印象によって大きく左右されるといわれるアカデミー賞ですが、フォレスト・ウィッテカーの主演男優賞受賞は、このシーンで決まっていたといえるのかもしれません。

ターン1までの評価「B」

この映画の特長は、カメラの動きです。ハンディカメラのようにブレたり、シーンの途中でスームしてみたり。粗めの映像も重なって、どこか古臭いドキュメンタリーのような感覚がします。ただ、これが一貫されているわけでなく、はっきりと憶えてはいませんが、後半は固定して撮影されていたような気がします。この辺りの一貫性のなさは少し残念でした。

ラストキング…は、中盤に入りアミン大統領の変貌ぶりを描いています。期待して就任した上司がダメ上司に変わっていくような過程が見事に描かれています。ただ、この辺りは多少間延びする感じもしました。中でもニコラスの下半身のだらしなさはあまりに絶望的で、彼の人格の破綻ぶりが、映画の緊迫した雰囲気を台無しにしているような気がしました。

ターン2までの評価「B」

ラストキング…は、題材と勢いだけで作ったような上げ底映画の感もありましたが、終盤でニコラスを救うウガンダ人医師が言った「君は白人だから、(ウガンダの惨状を話せば)世界は信用する」という旨のセリフが重くのしかかりました。このセリフがなければ、ニコラスが物見遊山程度にアフリカを訪れ、女にちょっかいを出して拷問を受け、命からがら脱出するだけの映画になっていたことでしょう。

ラストキング…の評価については、虐殺が描かれていないとか、欧米列強が傀儡政権を作り、コントロールがきかなくなると潰していた当時の時代背景の説明が省略されているという批判もありますが、表向きは人気のある大統領を描くことで裏に渦巻く虐殺の恐ろしさが暗に表現されているように思いますし、イギリスにコントロールされているということは、シーンの随所に出て来ます。これを直接的に表現する方法もあるでしょうが、例えば、ルワンダの涙に対するホテル・ルワンダのように、違った視点で描くことが出来るはずです。青年医師の人格はともかく、この人物の設定を借りなければ表現出来なかった部分も少なくはないように感じられました。

最終評価「B」

アフリカの植民地時代や独立間際の国を扱った映画には、必ず人種差別というものが登場します。ラストキング…は、ホテル・ルワンダほどの激しく感情を揺さぶられるような映画ではありませんが、ある種のメッセージ性(件のウガンダ人医師のセリフやアミン大統領が後半にちょこっとだけ言うセリフ)はありますし、フォレスト・ウィッテカーの熱演も見ものです。ただ、虐殺や拷問の過程が必要以上に痛々しいので注意してください。評価はBですが、A寄りのBというような印象です。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成19年3月15日
劇場:スバル座
観客数:50人/270席
感涙観客度数:若干
※各ターンは個人的に設定、感涙観客度数は場内の鼻すすり音で推定。

泣いている人がいましたが、この映画のどこで泣けるのか、理解出来ません。ちなみにラストシーンは、不必要ともいえるほど緊迫感に溢れていますので、鑑賞後は「凄い映画を観たなあ」と錯覚するかもしれません。最後の印象がその映画全体の印象になってしまう好例といえるでしょう。終わりよければ全てよし、のような。

ついでに紹介!

開発途上国が欧米列強の都合の良いように振り回されることが市民の視点で上手く描かれている「ホテル・ルワンダ」ちなみに同じ題材を扱った「ルワンダの涙」は公開中(未見)。

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March 17, 2007

えー!

「日立・世界ふしぎ発見!」が放送1000回を超えたそうです。1986年4月に放送開始。当時は円高不況を脱してバブルに向かっていた時代でした。怪物プロデューサー、王東順の「なるほど!ザ・ワールド」が放送開始、長く高視聴率を誇っていましたが、その後は好景気と円高が後押ししてか「クイズ地球まるかじり」など世界を飛び回ってクイズを集める番組が雨後のたけのこのように登場しました。趣向が違いますが「世界まるごとHOWマッチ!!」も1980年代を代表するクイズ番組でした。

この手の番組は、視聴率が落ちてきたりネタ枯れしてくると潤沢な資金が集らないためか、さらに番組の質が落ちて打ち切られるケースが多いのですが、世界ふしぎ発見!は、問題数が変わったり視聴者参加型に変更されたものの、裏番組にさほど脅威となりそうなものが出てこないため、司会者とレギュラー解答者が20年以降も変わらないというお化け番組に成長しました。かつて、シナリオの師が「あの番組は、テレビマンユニオンの番組制作基準が厳しいのでちょっとやそっとじゃ質は落ちないだろう」と言っていましたが、問題の質が落ちていないのはそこにも理由があるでしょう。普通なら近場の国や国内の問題を増やしたり、晩年のなるほど!ザ・わーるどのように、トランプ手品で時間稼ぎをしてもおかしくはないはずなのに。

さて、最近…というわけではないのですが、気がかりなことがあります。テレビ番組で度々聞く「えー!」という声です。笑っていいとも!の明日のお友達紹介での定番ですが、僕の小学校の頃の先生は、児童が「えー!」と言うと、怒っていました。「相手に不快な思いをさせるから、やめろ」と。字幕スーパーとともに「えー!」を定着させた感のある、進め!電波少年の登場以降、この「えー!」という声をテレビや日常生活において聞く機会が増えているような気がするのは気のせいでしょうか。

この「えー!」が使われるシチュエーションは、もともと肯定や感嘆の「えー!」が多かったと思うのですが、近年は相手や周囲の意見を否定することを意志表示する「えー!」が増えているような気がします。「えー!(めんどくさいよー!)」とか、「えー!(やめてよー!)」という感じです。あとはとりあえず「えー!」と言って話の流れに加わってみるとか。ただ、この言葉は意見をともなわず生産性に乏しい言葉なので、多用するのはあまり好きではありません。相手を否定しているみたいですし、会話や思考回路が停止してしまいます。

日本はもともと、馴れ合いの中で社会が構築されてきた経緯があるといえます。身分や性別で上下関係がはっきり分かれていたので、自分の意見をぶつけ合って物事を交渉する必要があまりなかったのでしょう。ですから、日本人は交渉事が苦手といわれていますし、日本人が海外の人とまともに張り合って自己主張が出来るようになったのは最近ではないでしょうか(それでも少数だと思いますが)。それでも日本人や日本社会の欧米化、外国語に「えー!」にあたる言葉が多いことなどを踏まえると、「えー!」を多用するのは時代の流れであり、最近の日本人の自己主張のひとつと考えることが出来ますが、やはり違和感を覚えます。

日本に馴染まないものに、比較広告というものがあります。欧米化にともない、日本でも1990年頃から比較広告が出てくる気配はありましたが、結局、アメリカでのペプシ対コカ・コーラや、商品ではありませんが民主党対共和党のように、直接的な比較広告が日本に根付くことはなかったようです。今、アップルがマックとウィンドウズの比較広告のようなCMを流していますが、これも洒落がきいたものです。こういう類のものでないと、日本人は受け入れることが出来ないのでしょう。それは、技術で仕事(?)をする日本古来のスリと、強引にカバンを切りつけたり脅したりして金を奪い取る窃盗団に対する印象の違いのようなものかもしれません。どちらも犯罪ですが、世間では鮮やかに財布を盗むスリのほうがマシという見方もあるはずですから。

もう一つ日本に馴染まないのが、ブーイングでしょう。これも聞く機会が増えました。日本古来からあるスポーツやゲームには、相手を蹴落とすようなものはないはずです。自分の努力で這い上がれというものが多いはずです。多くの場合が負けても礼、勝っても礼をします。勝者の礼には「自分の技術が相手をたまたま上回った。それには運もあるかもしれない」という気持ちが込められているといえます。例えば、大相撲で勝った力士がガッツポーズをすると、師匠や兄弟子から叱られます。「相手に失礼だ」と。

先日、Jリーグの試合で極めて残念なブーイングを聞いてしまいました。横浜ダービー、横浜FC対横浜F・マリノス戦。相手方の選手紹介の最中にブーイングするのは、一種のセレモニーのようなものなのでいいとは思うのですが、試合開始前の式典の最中もずっとアウェイ側のブーイングが続いていました。これは礼儀もクソもありません。少し前、日本代表が中国・重慶で行った試合で君が代がブーイングでかき消されていたのを思い出せ、と言いたいです。

現在の内閣がぶちあげる「美しい国」は、政策の中身はカラッポですが、こういう言葉が少しでも流行っているのですから、少しは日本人の奥ゆかしさみたいなものをあらためて考えるのもいいのではないでしょうか。個人的には公共広告機構が「江戸しぐさ」のバリエーションをもっと増やしてくれればいいのにと思います。あれは結構楽しいので。
Wleague

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March 15, 2007

羊頭狗肉

久々の更新です。

松岡農水相のナントカ還元水が話題になっています。かつてはムネムネ会と豪語し、鈴木宗男議員が逮捕され旗色が悪くなると即座に封印するなど、郵政民営化反対の旗振りをしておきながらいざとなったら反対票を投じず退席し除名を免れた古賀誠議員並みに腹黒い人物と評される松岡氏ですが、彼のスキャンダルの追求に野党は躍起、自民党は安倍首相の先導で全般的には彼を必死に守っています。産む機械発言で窮地に立たされながらもそのまま居座っている柳沢厚労相など身内を守り通す姿から想像すると、安倍首相と家族ぐるみの付き合いといわれる日興コーディアル証券の有村前社長が未だお咎め無しという甘々の処分も関係があるのではないかと勘ぐってしまいます。

その日興コーディアル証券は、上場廃止を噂されながら、東京証券取引所は判断基準すら示さず何となく見送りました。ライブドアなど過去の粉飾決算の時は即座に上場を廃止しておきながら、今回は甘い処分。東証一部上場=一流企業同士による保身と疑われても仕方がないでしょう。そして、一流企業の仲良しクラブ同士の問題がもう一つ、浮上しています。「財界の社内報」「日本経済の大本営発表」と呼ばれるメディアの問題です。長く三流紙といわれたこの新聞に一流企業が露骨に情報をリークするような動きが強まっているとの見方があります。例えば大手百貨店同士の合併報道。リークが噂されるくせに当の社長は記事が掲載された午前中に「まいったなあ」と苦笑したりとか。茶番もいいところです。

確かに、大手・中堅企業のほぼ100%が購読している新聞ですから、優先的に情報を流して一面に載せてもらうことで広告以上の効果があることは確かでしょう。例えば、この新聞のスクープがリークか否かを判断する材料は、記事が掲載された日に会見などがセットされているか否かだという見方もあります。この新聞がスクープを飛ばした場合は、その日の夕方などに会見がセットされていることが多いような気がします。それが財界の社内報と揶揄される所以です。もちろん、記者それぞれの実力もあるのでしょうが、仮にリークが本当に行われていて、この状況が何度も繰り返されているとなると、マスメディアそのものの根幹を揺るがしかねません。例えば、この新聞だけでなく、各業界団体の多くが新聞を発刊していますが、これも問題だといわれています。身内の会議に記者が身内として参加して、それをスクープとして平気で報じたりしますから。

この新聞は、夕刊は意外に内容が柔らかいとか、小説が面白いとか、読み物としては良い新聞だと思うですが、可愛そうなのは社会人のバイブルとして絶大な信頼を寄せている人々です。例えば、日々の話の話題もこの新聞のネタから引用し、その内容も100%信頼して止まないような薄っぺらい人々。また、就職活動で絶対に必要だからと大学2~3年ぐらいから高い購読料を払ってこの新聞を読み始める学生たちも気の毒です。半ば強制的に読み始める構図は、いくらメチャクチャな社説が掲載されようが、単に学校関係者がその新聞を好きというだけで大学入試問題での採用ナンバー1を誇る新聞を受験生に読め、読めと言っているようなもの。あるいは大学の講義で教授が自分の著作物を教科書だと言い張って何冊も買わせる構図に似ているような気がします。

これらの内容は事実誤認、書き過ぎの部分があるかもしれませんが、馴れ合いを基本とする日本社会では、必ずしも悪いことではないと思います。ただ、表向きは公平で清廉潔白な顔をしてこういうことが平気で行われるのは問題です。コンプライアンスなどとナントカの一つ覚えみたいに繰り返す一流企業が次々と不祥事を起こしていくのを我々は何度も見てきましたし、渦中の議員の座右の銘はなんと「真実一路」だそうです。そんなに高いナントカ還元水があれば飲んでみたいものですが、耐震偽装とか、官製談合とか、羊頭狗肉を地で行くことを平気でやるのが、今の日本の一番の問題だといえます。
Sakurapanda

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March 06, 2007

バッテリー

CinemaX第125回。

監督:滝田洋二郎
原作:あさのあつこ
脚本:森下直
音楽:吉俣良
出演:林遣都、山田健太、鎗田晟裕、蓮佛美沙子ほか
上映時間:118分
(公式サイトはここ

「菅原文太のなれの果て」

久々の試写会です。試写会といえば、タダなので画質(プロジェクターみたいなのを使う会場も多い)を含め安かろう悪かろうみたいな雰囲気に支配されるのであまり良い印象はないのですが、シネコンでの試写会は別です。飲食禁止の会場でバカバカ飲み食いするおばちゃんも気になりませんし(飲食可なので)、座席もしっかりしています。ワーナーマイカル大井の招待券を何故か新橋で100円で手に入れ、試写会へGO!

上映前の前説では、バッテリーという児童書を呼んでいる人が子供から大人まで、多数いました。僕は読んでいないのですが、調べてみると1996年発刊とかなり新しい本だということが分かりました。これでは読んでいるはずがありません。今のところ小学校~高校ぐらいまでの子供と、その親を中心に認知されている児童書のようですが、映画化を期に多くの世代に知られるようになることでしょう。

バッテリーの特徴は、何と言っても子役です。オーディションで選ばれた林遣都、安心感が漂う山田健太、アイスクリームのCMが印象的な米谷真一、演技がたどたどしくてもかなり頑張った鎗田晟裕、実物は抜けるぐらい綺麗な蓮佛美沙子。それに加えて天海祐希、岸谷五朗、菅原文太などのキャストが脇を固めます。原作はベストセラーなので当然、面白くない話ではないので、これだけのキャストを揃えると、面白くなくするほうが至難の業といえるでしょう。

ターン1までの評価「B」

ただ、児童書を映画化するうえでの苦労も伺えます。それは、人物設定の難しさ。実際には、我の強い設定のはずの主人公、原田巧の性格がエピソードによってかなりブレるのが気になりました。さらっと観るだけでは違和感はさほど感じないのですが、よく考えてみると人格が崩壊しているのではないかと思えるぐらい性格がブレます。

バッテリーは、子役達の成長も見所です。主役級のそれぞれが、映画が進むにつれ表情が変わっていくことに驚かされます。特に主役の林遣都。大きな瞳が特徴ですが、これが後半に進めば進むほど、目ヂカラを帯びてきます。キャッチャーの山田健太とともに、投球もほとんどが吹替え無しで出来たというあたりも影響しているのかもしれません。映画の中と同様に撮影でも実際にバッテリーを組んでいることになるのですから。

ターン2までの評価「B」

天海祐希、岸谷五朗、菅原文太、そして監督役の萩原聖人もなかなか良い味を出しています。特に宝塚退団後、なかなか活路を見出せなかった母親役の天海祐希は、ここ数年でキャラクターみたいなものを確立してきたような気がします。時代が後から追いついたような。

ちょこっとネタばれになりますが、この天海祐希の演技が曲者で、一度も見に行かなかった息子の野球の試合に来たときの手の振り方にご注目下さい。北の国からで列車の窓から手を振る緒方直人ばりのお手振りです。ちなみにここは感涙ポイントで、手を振るだけでジーンとするのは、ここに来るまでに積み重ねがあるからです。人を殺して単に悲しませる手法に比べると格段に崇高なテクニックといえます。

最終評価「B」

映画としてパンチはありませんが、親子で安心して観ることが出来る映画です。映像も綺麗で、何だか子供の頃に戻ったような感覚も覚える映画です。幼い頃って、こんなことに夢中になっていたかなあ、と思い出しながら観るのもいいと思います。評価はBですが、必見です。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成19年2月27日
劇場:ワーナーマイカルシネマズ大井
観客数:400人/416席
感涙観客度数:20%
※各ターンは個人的に設定、感涙観客度数は場内の鼻すすり音で推定。

実は、昨年秋にこの映画の製作報告会に出席しました。折りしもハンカチ王子が話題となり、出演者が自己紹介をしながら青いハンカチを取り出して笑いを誘っていたのが印象的でした。出演者が和やかに自己紹介するなか、トリをつとめた菅原文太の第一声は「菅原文太のなれの果てが、まだ役者をやっております」とやや引き気味の微妙な挨拶でした。彼は、自分の老いを受け入れるのに必死なんだなあ、と思いました。任侠ものやトラック野郎での荒々しい演技は影をひそめていますが、バッテリーを観てもまだまだ出汁は出ていることを確信しました。

ついでに紹介!

いつも最後は無理難題を押し付けられ、プラモデルを駆使しながら仕事をこなすトラック野郎とそのサウンドトラック。ほれた~はれた~が~こうさてん~あ~ああ~ああああ~♪

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March 05, 2007

DOA/デッド・オア・アライブ

CinemaX第124回。

監督:コリー・ユン
製作総指揮:スティーヴ・チャスマン、アンドレアス・グロッシュほか
脚本:J・F・ロートン
音楽:ジャンキー・XL
出演:ジェイミー・プレスリー、ホリー・ヴァランス、サラ・カーターほか
上映時間:86分
(公式サイトはここ

「創作料理」

金券ショップの映画チケットというのはなかなかシビアなもので、ほとんどは前売券と同額か若干安い値段設定になるのですが、面白くない映画だと値段が下落します。DOAを観たのはスバル座の2月限定の株主優待券でしたが、プラダを着た悪魔の上映が終了し、DOAに切り替わった途端、1200円前後から800円、最終的には650円にまで暴落しました。これほど暴落しても燃ゆるときのようなケースがあるので、とりあえず観てみようと購入してみました。

デッド・オア・アライブは、テレビゲームを元ネタにしています。カプコンのストリートファイター、セガのバーチャファイター、ナムコの鉄拳のようなものですが、DOAはテレホビーを中心にしているという特徴があるようです。ちなみに、これだけ語っておきながら一度もプレイしたことはありません。テクモは旧テーカン。得点設定がバブル状態だったスターフォース、手が血豆だらけになったワールドカップサッカーなど伝説的なゲームを世に出したメーカーですが、改名後は実はあまり印象が薄いような気がします。

さて、DOAはとんでもなくB級なCGでスタートします。舞台は石狩山脈の城。そこにいるエセ忍者、そして日本人とは思えないアジア風の登場人物たち。中華風とか、アジアンテイストとか、創作料理みたいなものでしょうか。普通の日本人がベトナムとカンボジアの料理の区別がつかないような感じです。そこに登場するケイン・コスギ。脇役ともチョイ役ともつかない設定ですが、確かハリウッドデビューのはずです。何だか設定と同じく中途半端ですが、日本ではそこそこ活躍しているので、あとは苦労人の父を上回るような活躍を見たいものです。野球でいうと渡辺謙はイチローや松坂、一方でショー・コスギはマック鈴木みたいな感じでしょうか。とはいえ先駆者として讃えるべき俳優といえるでしょう。

さて、映画は世界中のツワモノが、DOAのトーナメントに招待されるという設定です。主役のかすみ(デヴォン・青木)は兄を追い参加を決意、従者?のハヤブサ(ケイン・コスギ)などがあとを追い、激しいトーナメントが繰り広げられます。

最終評価「C」

話はそれだけです。泥棒がいるので、お宝を盗んじゃえという設定になって、あとはグチャグチャ…途中寝てしまっても最後だけ起きていれば話は理解できます。見所は…ワイヤーアクションも既に食傷気味ですし、この映画の最大の欠点は、絶世の美女が出てこないということでしょう。ストーリーが面白くなくてもかっこいい男優や綺麗な女優、面白い俳優が出ているだけでどうにかなると思うのですが、DOAでは男優は壊滅的、女優はひと癖ある人ばかりで…かといってお色気シーンもあるようでほとんどなく、何もかもが中途半端な印象が残りました。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成19年2月20日
劇場:スバル座
観客数:20人/270席
感涙観客度数:皆無
※各ターンは個人的に設定、感涙観客度数は場内の鼻すすり音で推定。

どういうわけかこの映画、老年の男女が目立ちました。ケイン・コスギ目当て?と勘ぐりたくもなりますが、お色気目当ての爺ちゃんが買い物ついでに婆ちゃんと紛れ込んだような感じの2人組が目立ったような気がしました。CMなどで使われる白浪5人女?のようなシーンは、本編と全く関係ないので驚きました。ああいうかっこよさを映画の中で出せばもっと面白い映画になったのにと少々悔やまれます。

「DOA」は正直言うと面白くない映画ですが、やたら面白いと吹聴されることもないので、たとえ観てがっかりしても納得は出来ます。一種の自己責任。テレビを使った洗脳戦略で面白いと錯覚させて、アジアにまで進出するあの映画に比べれば百倍ぐらいマシです。公開する国や地域が多いのは、決して面白いというわけではなく、金や広告代理店などの力によるものが大きいと思いますから。旅行番組や雑誌が美味しいと太鼓判を押す札幌のラーメン屋が、決して札幌を代表するような美味しい店ではないのと同じです。
ついでに紹介!

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March 04, 2007

概況(19年2月分)

久々の更新です。
全国のあちこちで金属が盗まれています。半鐘、溝のカバー、果ては公園の遊具まで。金属の値段が上がっているのは分かりますが、それをやってはおしまいだろうというような深刻な状態です。数年は、古紙の値段が上がっていた頃、業者が早朝からゴミ収集上を廻って古紙を根こそぎ回収し、子供達がせっせと集めた廃品回収の集積場すら荒されて古紙が奪われる事態となりましたが、あの頃を彷彿とさせます。ただ、古紙は資源とはいえ半分はゴミ、金属はそうではないのですから、本質的には問題が異なるものだと思います。
日本は、安全と水はタダと言われます。日本人の微妙な距離感を示したものだといえるでしょう。例えば、路地で栽培されている野菜や公衆トイレに積み重ねられている予備のトイレットペーパーは、盗んで使うことは出来ても、そういう道理に反することは行わないのが日本人の特徴といえます。また、朝方、飲食店などの軒先でその日使う食材が積まれているのを目にします。配送業者が置いていったものです。これも盗んで食べることも出来ますが、それをしないのも日本人だといえるでしょう。一般的にモラルとでもいうのでしょうか。
ところがそのモラルが崩れ去ろうとしています。暗黙の了解ともいうべき手を出さなかった部分まで、人間の欲望が入り込もうとしています。飛躍しすぎですが、流行のようになっているNHKの受信料の不払い、父兄の学校給食費の未納も同じかもしれません。ただし、外に放置されていることの多い金属の盗難は、防ぐのが難しいだけに厄介です。森進一の茶番劇や宮崎県知事の一挙手一投足を追い回すぐらいなら、マスコミはこの問題こそ積極的に取り上げ、密売ルートを探り当てるようなことをしてみたらどうかと思うのですが。

さて、2月の概況です。

普段の仕事:60(+5)
シナリオ:35(+5)
その他:5(-10)
(カッコ内は前月比ポイント増減)

「普段の仕事」5ポイント続伸
結果的に仕事が減っていません。会社全体が忙しいことは悪いことではないのですが、この会社はアンバランス過ぎます。上司は安心したかのように再び出張を繰り返すようになりました。ただ、以前のように仕事を『莫大に』押し付けることはなくなりましたし、気遣うような雰囲気もありますが、自分の仕事を軽減するためには新人さんの仕事を増やしていくしか方法がなかったりします。これがなかなか難しく…高くて涼しい場所で過ごしたければ自分で木を植えて育てろと言われているようなもの。
Sさんもストレスの要因です。会社にしがみついているSさんは、某所で一日のほとんどを過ごしています。もはや戦力としてカウントされていないので隠れながら悠々自適、それでいてデタラメに交通費を請求するので会社や他の社員の負担は増すばかり…そればかりか、Sさんから引き継いだ仕事に一人、本当に殺してやりたいぐらい相性の合わない役人がいるので、これが猛烈なストレスになっています。寝つきが悪いのはそのせいと確信。
なにせこの役人、下手に出てやっているのに平気な顔をして人を裏切ります。まるで、某大手経済紙に心酔する上場企業の広報担当のよう。コミュニケーションすら取れないのですから、話になりません。この役人、昔から少しだけ関わりのあったのですが、これまでは避けていました。僕の役人嫌いはこの人に出会ったからといって過言ではありません。とっとと天下りしてしまえ!と思うのですが、ノンキャリなので異動もひとんどなく、猛烈なストレスです。新人さんをぶつけてみようと思うのですが、彼も危機意識がどこか薄く…慰留はただの延命措置に過ぎなかったのかと諦め気味の毎日です。
今月から繁忙期へと向かっていきます。例年、大きな仕事が一つあるのですが、Sさんが外れたので、こっちに廻ってくる可能性があります。この仕事の割り振りによっては、今度こそ辞めてやろうと思います(怒)

「シナリオ」5ポイント反発
昨年後半から牛歩戦術のように動いていた話があって、それが突然、チーターのような速さになって大変です。ちょっとした試練の時期にさしかかっています。目からウロコで学ぶことが多いのですが、脱落しないように頑張らなければなりません。それにしても人の出会いとは不思議なものです。水曜日か金曜日か、2日間の差でこういうことになるのですから…水曜日なら牛歩戦術が続いていたかもしれません。何を言っているのか訳が分かりませんね(笑)

「その他」10ポイント減少
スポーツクラブに通ったのは4日。前月比4日増。以前に比べ帰りが遅いことが多いので、数年前のように20日以上通っていたのが信じられません。映画鑑賞は5本でした。CinemaX未更新2本(デッド・オア・アライブ、バッテリー)を抱えています。早急に更新する予定です。

~体位の変化(それは、意味が違います)~
「身長」±0cm
「体重」±0㎏
多少年季が入ったので、夜の接待が少し入るようになりました。酒が飲めないのでひたすらサワーを舐めているのですが、それでも酔いが増して…帰りはタク送が多いのですが、ほぼ100%、乗り物酔いです。少なからず酔っ払っているのもありますが、一つ感じたことは、個人タクシーの運転手は、決して運転が上手い人ばかりではないということです。個人タクシーの運転手は、無事故無違反など厳しい条件をクリアしないとなれないのですが、本当に運転が上手くて無事故無違反の人と、運転が慎重過ぎて生き残ってきた人の二通りがありそうです。結果的にいつ減速してもいいようなラジコンのような運転をしてしまう人が多いような気がします。失礼ながらベテラン過ぎてコミュニケーションがとれない方もいました。安全は重要なのですが、乗り物酔いに悩まされながら帰宅するのは本当に苦痛です。
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