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February 11, 2007

モンスター・ハウス

CinemaX第120回。

監督:ギル・キーナン
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、ジェイソン・クラーク、ロバート・ゼメキス、ライアン・カヴァノー
脚本:ダン・ハーモン、ロブ・シュラブ、パメラ・ペトラー
音楽:ダグラス・パイプス
出演:ミッチェル・ムッソ、サム・ラーナー、スペンサー・ロックほか
上映時間90分
(公式サイトはここ

「技術を愉しむ」

モンスター・ハウスです。鑑賞から更新まで半月以上あいてしまいました。こういう場合は①単に忙しかった②映画の内容の理解に苦しんだ③更新するのが億劫なほどがっかりした、のいずれかなのですが、果たしてモンスター・ハウスの評価やいかに。

この映画、導入部からネジが一本外れたような歌から始まります。枯葉が舞う映像は、CGもここまで来たかと感心するレベルなのですが、このキャラクターデザインには終始悩まされました。舞台は、老主人が芝生に入ることを許さないネバー・クラッカー家とその前に住む主人公、DJと友人のチャウダー、優等生のジェニーの3人を中心に繰り広げられます…まあ、それだけなのですが。

ターン1までの評価「B」

何でも飲み込んでしまうモンスター・ハウスの設定そのものには心惹かれるのですが、この映画の最大の欠点は、面白くなるまで時間がかかりすぎるということです。仲睦まじいDJの両親や、不真面目なベビーシッターのエピソードなんかはどうでも良いわけで、とにかく主役の3人が家に入るまでに時間がかかりすぎます。

加えて問題なのは、スケールの小ささです。ネバー・クラッカーが病院に運ばれて以降、DJらは向かいの家から道路一つ挟んだその家の中に入ろうとして断念したり、また入ろうとして失敗したり、ストーリーは数十メートルの範囲内で展開します。生垣一つ挟んだだけの世界でストーリーが展開した森のリトル・ギャングでもそうでしたが、スケールの小ささを感じずにはいられませんでした。

ターン2までの評価「C」

これは、映画によっては仕方のない部分なのかもしれませんが、だったら表現の仕方を工夫するべきなのかもしれません。映画の観客は、映画を鑑賞することによって非日常を疑似体験したいという部分もあるでしょうから、もっと奥行きのある設定に出来たはずです。特にモンスター・ハウスは、得体の知れない家の中(=閉鎖された空間)という緊張感のある設定が目の前にあるのですから、家の手前でだらだらしているのなら、とっとと入り込んで主人公たちにいろんな経験をさせればいいのに、と強く感じました。

モンスター・ハウスの魅力は、CGのグレードの高さといってもいいでしょう。細かな描写やサスペンスドラマ顔負けのズームやアングルの多さは、CG映画の新たな可能性を感じることが出来ました。キャラクターデザインの相性が悪いからか、登場人物には全く感情移入できませんでしたが、クラッカー夫妻の悲しいエピソードは多少のエッセンスとなったのか、最後の最後で映画はちょっとだけ引き締まりました。

最終評価「C」

CGを愉しむだけなら、おすすめします。モンスター・ハウスとの決闘は、ハウルじゃねえかと思いましたが、迫力はありました。ただ、モンスター・ハウスはバカバカしい設定の映画のようで、悲しいエピソードが入り込んでいたり、笑い飛ばしたい反面、ムカつく設定の脇役が多く、どう判断して良いのか分からない映画といえます。エンタテインメントに徹したいのか、観客を泣かせたいのかを明確に打ち出されていれば、もっと面白い映画になっていたのかもしれません。もちろん、これらの要素は同じ映画に混在していいと思うのですが、シーンごとに何を伝えたいのかを考えていれば、これほど支離滅裂な内容にはならなかったのかもしれません。CGが素晴らしいだけに、残念です。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成19年1月20日
劇場:シネプレックス新座
観客数:5人/133席
感涙観客度数:40%程度
※各ターンは個人的に設定、感涙観客度数は場内の鼻すすり音で推定。

クラッカー夫妻のエピソードは少しだけ悲しいものがあります。これをもっと前面に押し出しても面白くなったかもしれない映画。でも、いろいろ欲張り過ぎて、結局は支離滅裂。

ついでに紹介!

個人的に人間型CGアニメの傑作ポーラー・エクスプレスと狭い敷地でちまちま動きすぎた感のある森のリトル・ギャング

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