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January 19, 2007

わがこと

不二家の一連の問題はさらに拡大しています。生菓子以外は安全と宣言した矢先に菓子に虫が入っていたことが発覚したりと焼け落ちる寸前の建物のようにあちこちから火の手が上がっています。それでもなお2月上旬には安全宣言の発表を目指しているようですが、バレンタインデー商戦を見越した姑息な考えだということはアリアリとみてとれます。生煮えの安全宣言を誰が信用するものか。今回の問題の発表が遅れたのも、クリスマス商戦を乗り切りたいという浅はかな考えによるものだったといわれています。上場企業ともあろうものがこうした貧乏根性を出したために規模縮小、倒産していったケースは後を絶たないというのに。

不二家の安全管理については、まさしく新座工場でアルバイトをしていた友人から、クリスマスケーキのスポンジを落っことしてコロコロ転がっていってもちょちょっと払ってそのまま使っていたということを笑い話のように聞いたことがあります。もはや笑い事ではないのですが。荒俣宏氏が朝の番組で「企業として期限切れだということを自覚したほうがいい」と言っていました。長く不二家の製品を扱っていたフランチャイズ店や、多くの真面目な社員には気の毒ですが、不二家はここ数年さらに顕著になっている食の安全に対する目が厳しくなっていることに気づかなかったということなのでしょう。粉飾まみれの決算が問題となり解体されていったカネボウは、社員は幹部の息子の結婚式の祝儀集めに奔走するなど常に上しか向いていなかったのですが、上を気にして仕事をしているという点では不二家も同じだといえるでしょう。社員はおかしいと思っても上司に意見が出来ず感覚が麻痺し、代償関係なく現場で発生する問題が社長にまで通らない会社は、よほどの自浄能力が働かない限り消えていくしかありません。

大阪府八尾市の事件ですが、犯人が精神科の通院歴があることから、少し前の警察官刺殺事件やもっとまえのニセ殿下のように、テレビや新聞からある日突然、姿を消すということが予想されましたが、この犯人は過去の犯罪においても責任能力が認められたように、マスコミの取り扱いはギリギリセーフだったということなのでしょう。逆にきちんと報道される分、痛々しい感じはするのですが。こうしたマスコミの自主規制?は、精神障害者に対する差別意識を植え付けないなどという人権上の配慮によるものなのでしょうが、実際に事件を起こすのはごく稀で、一般の人の多くはそうした判別がつくはずです。前述の事件のように突然、マスコミが全く取り扱わなくなるほうが不自然で、このほうがかえって差別意識を植え付けてしまうのではないかと思うのですが。綺麗な人ばかりを集めた北川悦吏子のドラマのような世界はあり得ないのですから。

ちょっと古くなりますが、ホワイトカラー・イグゼンプションが話題になりました。サラリーマンなどから総スカンを食らい、次期通常国会での提出は先送りされそうですが、残業代がついているサラリーマンってどれぐらいいるの?と考えると、誰もが反対するこの動きに違和感を覚えます。経団連は、企業のコスト削減はもちろんのこと、企業や職種によって残業代があったりなかったりとややこしいから、いっそのこと取っ払ってしまえというのが根幹にあると思いますが、これもある部分では納得出来ます。

その一方で残業がきちんと出る会社では、仕事がないのに残り、会社の財力を蝕む悪い人もいるわけで、そうしたことを踏まえても、十把一絡げに反対と叫ぶ構図には違和感があることが分かります。他方、ホワイトカラー・イグゼンプションの導入で日本国内でも企業による成果主義や残業を行わない働き方が浸透するとの見方もありますが、まだまだ年功序列が根強く、とりあえず残って何かしている奴が勤勉だという日本古来の企業風土を拭い去るのは並大抵では出来ないでしょう。そこをクリアしないとこの考え方は日本には馴染まないと思います。

Jabit01
 
Jabit02

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