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January 25, 2007

限られたパイ

アカデミー賞で「バベル」の菊池凛子さんが助演女優賞、「硫黄島からの手紙」が作品賞にノミネートされました。「父親たちの星条旗」の余力で作ったとしか思えない映画が作品賞にノミネートされるのは不思議な感じがしますが、陣取りに終始した悲惨な戦争の一つといえる硫黄島の戦いがクローズアップされるということは、決して悪いことはないでしょう。

特に、グローブ賞ノミネートの頃から話題になっていた菊池凛子さんの存在がさらにクローズアップされそうです。国内では富士通のCMに出た程度なのですが、近年のノーベル賞受賞者などと同様、埋もれた人材が海外から評価されることで、日本国内がフィーバーして「後付け」で才能を認めるという情けない状態になりそうです。田中耕一さんは、ノーベル賞受賞まで会社にも特段評価されることなく、世間にはほとんど知られない研究者だったわけですし。

さて、首都圏の私鉄各社の自動改札機の入れ替えが行われました。JR東日本の非接触ICカードであるSuicaの私鉄版ともいえるPASMOの導入が開始されるからです。思えば数年前、私鉄各社がタッグを組んで共通のプリペイドカードであるパスネットを導入した一方、JR東日本はプリペイドカード方式のイオカードに見切りをつけ、Suicaへの切り替えを行いました。当時はパスネット陣営の圧勝と思われたものの、結局は総崩れで非接触型ICカードに寝返ったことになります。その秘密は…クレジットカードにありそうです。

VIEWカードにSuica機能を搭載したVIEWSuicaの発券が好調のようです。従来のSuicaを含め、このカードを使えばJR構内のほとんどの店で電子マネーが使えます。そうなれば財布の中に常に入っているカードとして、いわば「財布レギュラー」」として稼働率も必然的に高くなります。クレジットカードが一般に普及し頭打ちになる一方、不正使用などを心配してほとんど使わないカードは解約されるという、クレジットカード業界には厳しい時代が訪れようとしています。

クレジットカードは病院はもちろんのこと、新聞、携帯電話、電気、ガスなどの引き落としに利用出来るなど使い道は拡大しています。記憶違いでなければ今年は水道料金のクレジットカードでの引き落としが解禁され、光熱費全てがクレジットカードでの引き落としが可能になります。引き落としにすると何かしらポイントがつきますから、潜在需要は充分にあります。そのためカード各社が稼働率が高い「財布レギュラー」の座を狙っているわけです。私鉄各社の多くがデパートを持っていますから好都合ですし。ただ、人口が減少に転じるというなか、どうしても限られたパイを争っているような気がしてならないのですが。ちなみにこうした閉塞的な競争は、あちこちでみられます。

例えば週刊誌のグラビア。ファンの方々には申し訳ないのですが、週刊誌の水着グラビアには、既にベテランの域に達しているというべき熊田曜子と安田美沙子が頻繁に登場しています。。以前はこの手のアイドルは短命で、とっかえひっかえに変わっていて名前も憶えられないほどだったのですが、異常に長寿なのは、やはり事務所の強さに秘密があるのでしょう。このほかにも売れなくても地道に活動を続けていたほしのあきがブレイクしたのは、もちろん彼女の努力もあるでしょうが、事務所を移籍したことによるものが大きいといえるでしょうし、事務所の移籍問題などの影響か、老若男女問わず人気のあったセイン・カミュは、テレビからすっかり姿を消してしまいました。需要に決して見合っているとは限らないこんなパイ争いを続けていれば、業界そのものが縮小してしまうような気がするのですが。

また、最近の映画の吹き替えにつきものなのが、タレントが声優に初挑戦するということですが、プロの声優の食い扶持を奪うこのような構造も、限られたパイ争いの一例といえるのではないでしょうか。このほか、テレビのチャンネルをひねれば、ジャニーズのタレントや吉本興業の芸人ばかりが目立ちます。グラビアイドルといい、番組のキャスティングといい、視聴者や読者が好き好んで金太郎飴のような状態を望んでいるはずではないはずです。「テレビが面白くなくなった」というのは、こういう部分にも原因があるのでしょう。
Nekone_3

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January 23, 2007

それでもボクはやってない

CinemaX第119回目。ウ~ウ~。

監督・脚本:周防正行
音楽:周防義和
出演:加瀬亮、瀬戸朝香、山本耕史、もたいまさこ、役所広司ほか
上映時間:143分
(公式サイトはここ

「資料集」

「Shall We ダンス?」以来11年ぶりの監督作品です。思い起こせば7、8年前、周防監督がラジオで「僕の次のアイデアは、ハリウッドの某映画会社が買ってくれるんです」と自慢げに言っていたのが思い浮かびます。当時は「この人調子に乗りすぎているんじゃない?」と思いましたが、結局アイデアが思いつかなかったのか、思いついてもショボかったのかは分かりませんが、2004年に「Shall We ダンス?」そのものがハリウッドに輸出されました。最近のテレビ局主導の映画は「テレビでやってもいいんじゃない?」というものが多いのですが、果たしてCinemaXの評価やいかに。

映画のストーリーや内容は、他の映画サイトに紹介されていると思いますので割愛しますが、簡単に言えば痴漢による冤罪裁判を扱ったものです。この映画には、日本における裁判制度の問題点を事細かに紹介しています。さすがに周防監督が何度も裁判所で膨張するなど足で稼いだ取材しただけあって、リアリティはあります。ただ、その紹介に終始したような気がします。

ターン1までの評価「B」

主役級の役所広司もそうですが、竹中直人など映画の随所で周防ファミリーが登場しています。ただ、11年も経てば、何となく映画のノリが似ている三谷幸喜が作品を乱発していますから、例えば役所広司やなんかは三谷ファミリーといってもいいほどです。日本のアカデミー賞ごっこ…もとい、日本アカデミー賞を総なめにした監督なので尊敬に値する人物だとは思いますが、所詮はこの映画を含め5本程度しか監督をしていないという、寡作監督であることには間違いありません。その割にエースが帰ってきたかのような評価…どうにも首を傾げてしまいます。

ターン2までの評価「B」

こんな書き方をすると「それでもボクはやってない」がつまらない映画のように思えるかもしれませんが、そんなことはありません。143分という長丁場もあっという間です。特に周防監督は映画作りには長けていると思うので、シーンの並べ替えや展開は極めてスムーズです。観客が知っていて登場人物が知らないという情報量の差による緊迫感を巧みに扱っていますし、長回しのシーンも多いのですが、省略するところはきっちりとしていて、無駄なシーンは見当たりませんでした。例えば、目撃者がビラを受け取るシーンとか。その場で「私です」とは名乗らないので展開が極めてスムースです。

最終評価「B」

劇中、いろんな人が裁判について語るので説明臭くなります。恐らく、周防監督は、集めた情報をもれなく吐き出そうとしたのでしょう。ただ、意外と喋らせ方に無理がありません。裁判オタクの発言もさらりとしていますし、司法修習生が裁判官に質問するシーンなどは、あらかじめ彼らが司法修習生であることをさりげなく説明するシーンが組み込まれているので違和感はありませんでした。これがないとお前誰だよ?となってしまいますから。

「それでもボクはやっていない」は、裁判制度の問題点を訴える上で、映画としては貴重な存在だといえます。これだけ警察や検察、裁判所をもを敵に回した映画はそうは見当たらないでしょうから。ただ、人の心が動かないので映画として物足りないのは確かです。話の内容が全く違うのですが「これでいいのか!」と強烈に観客を揺さ振った「ホテル・ルワンダ」のような強烈なインパクトもありませんでした。それは、登場人物の心が動くシーンがほとんどないからでしょう。特に主人公の金子徹平は、終始無実を訴えるも大きな心の動揺は仕草としてみてとれません。痴漢裁判は嫌だといっていた女性弁護士も、いつの間にか裁判に積極的になっています。この間の心の動きがはっきりとみられませんでした。

「それでもボクはやっていない」は、「踊る大捜査線」が官僚のキャリア、ノンキャリの壁を世に知らしめたように、裁判制度の問題点を指摘し、誰しもがこういうことに巻き込まれる可能性があることを紹介するという上では存在意義のある映画だといえるでしょう。内容の堅さからテレビではなかなか馴染まない映画だといえるでしょう。ただ、映画としてのインパクトにはかけます。資料集のような、ドキュメントのような性格の映画として、CinemaXではB評価になりました。エンターテインメント性は全くありませんが、決して退屈な映画ではないので、一度ご覧になることをお勧めします。観客動員が伸びるのも納得です。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成19年1月22日
劇場:シャンテ・シネ
観客数:100/224席
感涙観客度数:皆無

厳密に言えば映画ではないのと思うので、泣けません。前述の通り、周防監督は技術力が高い監督といえますが、何と言っても寡作であるのが惜しいところです。自分の経歴やアイデアに酔いしれるのはある意味では必要かもしれませんが、オリジナルにこだわらず、もう少し誰かの原作を監督してみると面白いかもしれません。

ちなみに、映画関係者の中では、彼のことを、谷口千吉監督に例える見方もあるようです。「谷口は、八千草薫と結婚して魂を吸い取られた」という人もいました。実際に結婚を機に映画界からは姿を消していますから。周防監督は、もともと作品が少ない人なのですが、谷口氏と同じようにバレリーナの草刈民代との結婚を境にダメになったといわれないよう、これからも精進したほうがいいのでは?と思います。今後に期待しましょう。

ついでに紹介!

洋物と和物。これだけで一生食えそうなのがうらやましい。

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January 21, 2007

良いヤラセ、悪いヤラセ

大学入試センター試験が終了しました。思い起こせば約15年前の春が思い出されます。下馬評は大苦戦の数学対策のため付け焼刃でひたすら学校に残って確率・統計をやっていた記憶があります。そんななかで構内のあちこちで勉強しているかと思いつつ卒業前の逢瀬を繰り返すカップル…「えっ?こんな組み合わせも?」とか「あの人がいるんじゃないの?」なんて展開も。その数学も惨敗。もし、県内の国立大学に入っていたりしたら、今の人生は180度変わっていたことでしょう。

人生を変える大イベントといえるセンター試験で今年もまた、英語のリスニング試験でミスが相次ぎました。テープレコーダーや校内放送でのリスニング試験は、条件によって不公平が生じるという観点から一回しか再生できないプレイヤーを使用するようになりましたが、トラブルにより再試験を受けなければならない受験生も少なくはなく、これでは何が平等なのか分かりません。そもそもリスニング試験自体が有効なのかどうかも分かりませんし、帰国子女が増えている昨今、英語が出来る=勉強が出来る、と短絡的に判断出来ない状況にあるといえるでしょう。それにしても、他に転用することが出来ないこんな再生プレイヤーが、どこでどうやって導入が決まり、いったいどんな企業がいくらで納入されているのかが気になります。何か利権が絡んでいそうです。

さて、「発掘!あるある大事典」の納豆ダイエットのヤラセが発覚しました。制作した関西テレビは「海外取材が行き詰っていて焦りがあったのかもしれない」との旨のコメントをしているようですが、「ちょっとやりすぎちゃった、ごめん」と舌を出しているだけのような気がするのは僕だけでしょうか。「発掘!あるある大事典」は、番組放送開始当初は、人の習性で「あるある!」と共感することが出来る部分を扱うという番組だと記憶していますが、健康について扱うと視聴率が伸びることに気づいたのか、番組の内容は変質し、より過激になりました。記憶に新しいところでは、コエンザイムQ10やニガリ、ところてんなど多くの食品を扱い、視聴者の買い漁りにより店頭から商品が消え去ってしまうという、社会現象を何度も演出してきました。

そして今回は納豆がターゲットになりました。血液サラサラや免疫力向上を謳ってもプチブレイク程度に収まっていたのに、ダイエットと絡めることで大ブレイクするという点で、いかにダイエットが視聴率を上げやすい材料であるかが分かります。実際に僕も毎日食べていました。ただ、これはヤラセ程度で済む問題なのでしょうか。

この日記で何度か触れたことがありますが、個人的な意見ですが、番組によってはヤラセがあってもいいと思っています。以前、「愛する2人別れる2人」という番組のヤラセが問題になりました。最初は恐らく視聴者などからの応募をもとに番組を作っていたはずですが、ヤラセが始まったとされる頃から展開が段々と派手になっていきました。夫の浮気相談の持ちかけた妻が浮気をしていたり、挙げ句の果てにW不倫とか。このあたりになるとヤラセ臭プンプン。視聴率も好調で番組打ち切り前には2週にわたって話を引っ張りまくり強引に視聴者の心を鷲づかみにしていきました。

その後、女性相談者の多くはキャバクラ嬢を調達していた(ある店の中には次は××ちゃんが出演しますとPRしていたとか)などのヤラセが発覚して、結局番組は打ち切りになりました。ただ、これらはヤラセでも実害のないヤラセだといえます。「こんなだらしない男がいるなんて!」とか言って腹を立てながらも視聴者は楽しんでいるわけですから。僕も後半はヤラセと確信して毎週「このシナリオを考える人はたいしたものだな」と感心しながら観ていました。

ただ、今回のヤラセは次元が違います。視聴者のダイエット願望を喚起し購買欲を煽ったわけですから。視聴者の多くは納豆を買うためにスーパーに走りました。それだけでなく、例えば商品先物の大豆に手を出した人もいるかもしれません。流通業に携わる人は、3日前に予告で「食品X」としか報じられなかった食品が納豆と分かり大混乱になったと聞きます。店頭に納豆がないことを詫びる広告が出されたり、多くの人々がお金をかけて奔走しました。今回のヤラセは人々を騙すだけでなく損害をも与える「詐欺」行為だといえるでしょう。そんな大きなことをしておいて、ちょこっと時間を割いて謝罪するだけで済むのでしょうか。他局もヤラセということに心当たりがあるのかバツが悪いのか徹底的に叩くことはないかもしれませんが、視聴者は声を大にして訴えるべきでしょう。

また、これは制作した関西テレビだけの問題なのでしょうか。「発掘!あるある大事典」はこれだけ大きな影響のある番組でしたから、もとよりさまざまな噂がありました。特定の食品が扱うよう、業界団体などがアプローチしていたという噂。例えばところてんを扱ったのは、需要期である夏場を目前にした時期でしたし、今回扱われた納豆の需要期は、一般的に新米が出回る秋、もしくは春先が中心だといわれています。不需要期である冬場の今に何故、扱ったのかも気になります。アプローチ程度ならともかく、圧力あるいはリベートなどがなかったか、謝罪した後も調査・公表しなければならないことは山ほどあるといえるでしょう。

前述の通り、この回の予告で納豆を「食材X」と扱っていました。これは、裏番組である「華麗なる一族」つぶしに走ったのは明らかです。「キムタクをつぶせ」という現場への圧力がヤラセを生んだ可能性も考えられます。今回の件について、フジテレビは他人事のように扱っていますが、いくら相手が関西テレビとはいえ、ネットワークの取りまとめ役として、何らかの姿勢を示すべきではないでしょうか。

ところで、この問題に関して、明朝の「朝ズバッ!」のみのもんたの発言が気になります。「愛する2人別れる2人」の司会者は彼でしたから、ヤラセ番組を経験した(ヤラセに関わったわけではないとされていますが)人間として、どのようなコメントを出すのか、注目したいところです。
Sumo0701

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January 19, 2007

わがこと

不二家の一連の問題はさらに拡大しています。生菓子以外は安全と宣言した矢先に菓子に虫が入っていたことが発覚したりと焼け落ちる寸前の建物のようにあちこちから火の手が上がっています。それでもなお2月上旬には安全宣言の発表を目指しているようですが、バレンタインデー商戦を見越した姑息な考えだということはアリアリとみてとれます。生煮えの安全宣言を誰が信用するものか。今回の問題の発表が遅れたのも、クリスマス商戦を乗り切りたいという浅はかな考えによるものだったといわれています。上場企業ともあろうものがこうした貧乏根性を出したために規模縮小、倒産していったケースは後を絶たないというのに。

不二家の安全管理については、まさしく新座工場でアルバイトをしていた友人から、クリスマスケーキのスポンジを落っことしてコロコロ転がっていってもちょちょっと払ってそのまま使っていたということを笑い話のように聞いたことがあります。もはや笑い事ではないのですが。荒俣宏氏が朝の番組で「企業として期限切れだということを自覚したほうがいい」と言っていました。長く不二家の製品を扱っていたフランチャイズ店や、多くの真面目な社員には気の毒ですが、不二家はここ数年さらに顕著になっている食の安全に対する目が厳しくなっていることに気づかなかったということなのでしょう。粉飾まみれの決算が問題となり解体されていったカネボウは、社員は幹部の息子の結婚式の祝儀集めに奔走するなど常に上しか向いていなかったのですが、上を気にして仕事をしているという点では不二家も同じだといえるでしょう。社員はおかしいと思っても上司に意見が出来ず感覚が麻痺し、代償関係なく現場で発生する問題が社長にまで通らない会社は、よほどの自浄能力が働かない限り消えていくしかありません。

大阪府八尾市の事件ですが、犯人が精神科の通院歴があることから、少し前の警察官刺殺事件やもっとまえのニセ殿下のように、テレビや新聞からある日突然、姿を消すということが予想されましたが、この犯人は過去の犯罪においても責任能力が認められたように、マスコミの取り扱いはギリギリセーフだったということなのでしょう。逆にきちんと報道される分、痛々しい感じはするのですが。こうしたマスコミの自主規制?は、精神障害者に対する差別意識を植え付けないなどという人権上の配慮によるものなのでしょうが、実際に事件を起こすのはごく稀で、一般の人の多くはそうした判別がつくはずです。前述の事件のように突然、マスコミが全く取り扱わなくなるほうが不自然で、このほうがかえって差別意識を植え付けてしまうのではないかと思うのですが。綺麗な人ばかりを集めた北川悦吏子のドラマのような世界はあり得ないのですから。

ちょっと古くなりますが、ホワイトカラー・イグゼンプションが話題になりました。サラリーマンなどから総スカンを食らい、次期通常国会での提出は先送りされそうですが、残業代がついているサラリーマンってどれぐらいいるの?と考えると、誰もが反対するこの動きに違和感を覚えます。経団連は、企業のコスト削減はもちろんのこと、企業や職種によって残業代があったりなかったりとややこしいから、いっそのこと取っ払ってしまえというのが根幹にあると思いますが、これもある部分では納得出来ます。

その一方で残業がきちんと出る会社では、仕事がないのに残り、会社の財力を蝕む悪い人もいるわけで、そうしたことを踏まえても、十把一絡げに反対と叫ぶ構図には違和感があることが分かります。他方、ホワイトカラー・イグゼンプションの導入で日本国内でも企業による成果主義や残業を行わない働き方が浸透するとの見方もありますが、まだまだ年功序列が根強く、とりあえず残って何かしている奴が勤勉だという日本古来の企業風土を拭い去るのは並大抵では出来ないでしょう。そこをクリアしないとこの考え方は日本には馴染まないと思います。

Jabit01
 
Jabit02

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January 17, 2007

同じ顔

更新をサボっている間にいろいろな事件が起こりました。まずはバラバラ殺人事件。詳細については既にご存知の通りですが、兄妹、夫婦間の事件ともに上流階級の家庭で起こった事件なので、マスコミの格好のカモにされているような気がします。もちろん加害者に圧倒的な非がありますが、被害者の行動にも問題があったことは否めません。逃げ道のない人生を歩まされている兄が、後ろから切りつけられるように妹から厳しい言葉を浴びせされれた時の怒りはいかほどだったか、稼ぎは良くても暴力をふるう夫が自分の元を離れようとした時、妻は裏切られたと憤ったことでしょう。だからといって相手を殺すというのは論外ですが。

遺体をバラバラにしたこれらの事件について、異常な性癖によるものだとか、心の闇の問題だとか、様々な表現がなされていますが、どれもあやふやな表現に誤魔化されているような気がしてなりませんが、これらの問題の一つとして、核家族化が進む中で人の死に目に遭遇しにくい人が増えているということが影響しているような気がします。例えば、ちょっと前まで元気だった人が息を引き取り冷たくなり、多くの人に見守られながら荼毘にふされえるのを間近で見ることで、死とはいろいろなものを奪っていくのだなと感じることが出来るのだと思います。都市部で生活する人ほど、そういう経験がほとんどないままに成長するわけですから、死体を前にしてたじろぐのは当たり前でしょう。そして小説や過去の事件にならい平然と遺体を壊してしまうのではないでしょうか。

さて、不二家の一連の問題がクローズアップされています。「雪印の二の舞を踏むな」と隠蔽しまくった挙げ句、同じ道を歩もうとしているのは皮肉なものです。ここで何度も触れましたが、企業はこぞってコンプライアンスだの法令順守だの流行のように掲げていますが、企業とは千差万別で、不二家のような衛生管理がグチャグチャの菓子メーカーもあれば、徹底的な管理の下にきっちりお菓子を作るメーカーもあるはず。恐ろしいのは、両社の製品が市場に混在していることです。消費者は企業の看板を信じるしかありませんから。幸いにも食品に関して実害はないようですが、これは偶然であり、もし爆発物や危険物を扱う企業のケースで考えると、取り返しのつかないことになる可能性は充分にあります。

日興コーディアル証券にしてもそうです。証券業界の顔として君臨し続け、イチローまで使って強いイメージを植えつけようとしていたこの企業も、世間を欺いて儲っていると見せかけていたわけですから。不二家の藤井社長は辞意を表明しました。問題があっても職位にしがみついている日銀総裁に比べれば潔いといえますが、その後の人事にも注目です。本人が会長で残ったり、一族を社長に据えたならば全然懲りていないと判断すべきでしょう。同じ同族企業でも大番頭の社長を挟むことで社内体制の腐敗を防いでいるトヨタの例を見習うべきです。

ところで今日、大阪府八尾市で中年男性が子供を歩道橋から投げ落とすという事件が発生しました。突然、しかも無言で。この男はこれまで子供のつれ回しや誘拐で何度も逮捕されているようですが、刑務所を出た後は、福祉作業所で働きながら、普段は周りの人々と同じ顔をして社会に溶け込んでいたはずです。裏側はハリボテでも大企業として君臨していた日興コーディアル証券、不二家などの企業といい、この男といい、周りと同じ顔をしているので非常に厄介です。
Ecchujima

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January 08, 2007

氷山の一角

今日は成人の日です。全国の多くの自治体で成人式が開催され、恐らく今日の夕方頃のニュース番組から新成人の暴れっぷりが針小棒大に報じられることでしょう。ただ、新成人もバカではありませんから、今までの先輩達の痴態を目の当たりにしているのでブレーキをかけることも出来るはず。従ってこの時期のマスコミの格好の餌となっていた荒れる成人式の絶対数が少なくなっているはずです。

加えて平成の大合併で全国の市長村数は激減し成人式の絶対数も減っているはずですから、運営に慣れない主催者側の管理が行き届かない可能性もありますが、荒れる成人式の数はやはり激減しているはずです。それなのにこれまでと同じように全国の成人式が荒れているように話題を引っ張り出すということに何の意味があるのかと感じてしまいます。

さて、今朝からニュース番組などで夕張市の手作り成人式(夕張市では成人祭と呼ぶようです)が美談として報じられました。新成人の皆さんの頑張りは並々ならぬものがあり、必ずや人生の大きな糧となることでしょう。おつかれさまでした。ただ、問題なのは相変わらず横並びでよってたかって報道合戦を繰り広げる大手マスコミ。せっかく手作り成人式が台無しになっているような気がするのは僕だけでしょうか。

それに取り上げ方も気になります。例えば、毎年お祭り騒ぎが繰り広げられる那覇市の成人がまるで全員バカのように報じられる一方、夕張市は将来有望な成人ばかりが集まっているかのよう。もちろん、必ずしもそうではない。一つのことを大きく取り上げるのなら、視聴者がどういう印象を受けるのかにも配慮すべきだと思います。どうせネタそのものは横並びで一分一秒を争うようなニュースではないはずなので。

今回、夕張市の成人式に対して全国から多くの支援があったようです。これもテレビなどでは美談として報じられました。いや、マスコミが取り上げなければ、これほどの支援は集まらなかったかもしれません。ただ、夕張市のように財政破綻する市町村が今後、増えてくるような気がしますから、同じようなケースがあってもきちんとマスコミが取り上げてくれるのかが心配です。

今回の一件をみると、崖っぷちで救われた犬を思い出します。一匹の犬に大人たちが大童で、マスコミも生中継するなどおおはしゃぎ。そして救われた犬に「是非、飼いたい」と殺到する市民。その一方で保健所では多くの捨て犬が殺処分されていっているわけです。社会に影響の大きいマスコミが、一つのことだけ追うということがどれほど意味のないことかが分かります。

今回は夕張市の新成人の美談ばかりが報じられ、非難されるべき夕張市の財政破綻がほとんど扱われませんでした。マスコミも飽きたのでしょう。ただ、もっと呆れたのは、成人式に殺到するマスコミの注目を浴びたいがために夕張市に足を運んだような国会議員たち。主査の杉村太蔵に至っては、これまで研究してきたという割には手作り成人式の存在すら知らない有様。特権階級と一般市民の格差が深刻化していますが、意識まで格差があるのでは、話になりません。
Fuji20070104

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January 07, 2007

こま撮りえいが こまねこ

今年最初のCinemaX。

監督:合田経郎
原作:合田経郎
声の出演:瀧澤京香、坂野真理、若林航平ほか
上映時間:60分
(公式サイトはここ

「子供の目線とは」

今年最初のCinemaXは、こまねこです。ただし鑑賞は昨年末。鑑賞と更新の間隔が開くのは①単に多忙だった②判断に困ったの2つのパターンが多いのですが、今回は②。果たしてCinemaXの評価やいかに。

こまねこは、ぬいぐるみのネコが「ニャニャニャー!」と叫ぶ予告をあちこちで見かけましたが、劇場公開は全国数ヵ所のみ。原作者はNHKのどーもくんなどを手がけた合田経郎氏。ちなみに、上映時間は予告編のようなものを含め60分しかありません。正味50分あまり。ただし、クレイアニメに代表されるコマ撮り映画は、一日に数秒しか撮影出来ないという非常に根気の要るものなので、その長さでも充分、長編ということになります。

このことを踏まえると、通常の映画として2時間あまり、編集前にはその何倍かの映像を撮影したであろうクレイアニメの大作を何作も世に送り出しているティム・バートン監督がいかに変人かということが分かります。コープス・ブライドあたりになると、コマ撮り人形として耐え得る強度ギリギリの極細人形を起用するなど、イカれぶりは半端じゃありません。

さて、本編です。こまねこは、自らがコマ撮り映画の主人公だというのに、コマ撮りの映像を必死に製作しています。このナンセンスぶりはなかなか面白く、ちょっとした笑いもあちこちにちりばめられて期待が持てます。

ターン1までの評価「B」

ところが、こまねこは序盤から失速していきます。まずは、突然半立体のコマ撮り映像。こまねこは、立体、半立体、アニメの3つのパターンで映像が展開しますが、映画だと思って観ている人間にとって、この展開についていくのは大変でした。まるで和食を食べに来ているのに、当然のように餃子やグラタンが出てくる料理屋のよう。

その後は、こまねこの爺ちゃんとか、電器屋の親子などが登場します。生活感溢れるこまねこが描かれますが、冒頭からひとりぼっちで展開していただけに戸惑ってしまいました。例えば好きになった相手が既婚者だったように、何だか夢も希望も打ち砕かれた感じです。実写の映画ならなかなか許されませんが、こういう浮世離れした映画なのですから、「こいつら何をやって食っているんだ?」と考えさせるぐらいの生活感のなさも必要でしょう。

ターン2までの評価「C」

後半は、雪男のエピソードです。予告編で放映されていたのはこの部分。予告編だけ観ると、こまねこは、雪男がこまねこの大事なぬいぐるみを奪ってしまい、奪い返す冒険ファンタジーかと思いきや、全く違っていました。出てくるキャラクターの全てが良い人(ネコ?)ばかりで、くたびれてしまいます。寝てもいいよ光線が雨あられのように降り注ぐ中でついに睡魔に負けてしまい…数分後、目が覚めたのはエンドロールが流れている頃でした。

こまねこは、ほのぼのとした雰囲気やキャラクターの可愛さから、Yahoo!映画でもジブリや新興宗教系映画並みの脅威の評価の高さなのですが、雰囲気や好みだけで評価するわけにはいかないので、ここで敢えて評価を下します。

最終評価「C」

「寝ていたくせに評価するな」と言われてしまいそうですが、寝てしまう映画を作る側にも多少の責任があるでしょう。この映画はとにかく目線を低くし過ぎ。こまねこは、一見して親御さんにとっても子供にも安心して観せることが出来る映画のようですが、かえって子供が観たほうがつまらないと判断してしまうことでしょう。子供は背伸びしたがるものですから、これを観て満足しろという大人のあざとさを感じた子供は「バカにするな」と思うはず。

したがって、こまねこは、大人が子供心に戻って鑑賞するための映画といえます。実際に若い女性がこまねこにハマるケースが多いようです。そういう意味では、たとえ1時間弱の映画といえど、存在価値はあるといえるでしょう。劇場にはクソ高いぬいぐるみや絵本も売っています。僕もパンフレットと間違って購入してしまいましたが。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成18年12月25日
劇場:シネマライズ
観客数:5人/303席
感涙観客度数:若干
※各ターンは個人的に設定、感涙観客度数は場内の鼻すすり音で推定。

泣きたくて劇場に来た人にとっては、泣ける映画でしょう。ただし子供の目線とは、女心と同じく定義はあやふやなもの。こまねこは、どういう世代をターゲットに作られた映画かは分かりませんが、単に子供を楽しませようとして作った映画なら、これは設定が甘すぎ。もっと悪人を出せ。

ちなみに、同じコマ撮りなら、映画ではありませんが、みんなのうた「ぼくはくま」のほうが浮世離れしていて楽しいような気がします。持ち主が不在の間に1人で遊んでいる、けなげなくま。映像はこまねこと同じ合田経郎氏。
著作権的にまずいような気がしますが、参考までに。

「ぼくはくま、くま、くま、くま~」と頭に残る歌詞と時折、アクセントのように変拍子を挟んだメロディ…やはり宇多田ヒカルは恐るべし。

ついでに紹介!

イカれたコマ撮り映画たち。

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January 05, 2007

概況(18年12月分)

渋谷でバラバラ死体が発見されました。二男が事情聴取を受けていることで、ネット上ではさまざまな憶測が飛び交っています。情報が少ないので仕方がないことなのですが、午後からワイドショーやニュースまで追随して被害者の女性の実家の歯科医の近所での評判や家族構成などを暴き続けています。ただ、こういうのは真相が分かってからでも遅くないはずで、勇み足で被害者家族が傷ついたケースは山ほどあります。
一方でテレビの映像などでは、その辺の車両のナンバープレートや通行人の顔にまでモザイクをかけるという、行き過ぎといえるほどプライバシーに関して過敏になるなかで、加害者のプライバシーは何故か守られ、凶悪事件の被害者やその家族の素性だけがクローズアップされる状態が続いています。メディアというものは大手になればなるほど横並びを強く意識する傾向にあるようですが、プライバシーを根掘り葉掘り暴く過剰な報道に勇気をもってブレーキを踏むようなメディアは現れないのでしょうか。

さて、12月の概況です。
普段の仕事:45(-10)
シナリオ:40(-5)
その他:15(+10)
(カッコ内は前月比ポイント増減)

~12月の概況~
「普段の仕事」10ポイント反落
転職騒動の後、新人が入社しました。彼は典型的な会社が手放すべきでなかった人材で、こちらが恥ずかしくなるぐらい真面目で意識が高いのですが、一方で何もしなくなったのがSさん。自分が何故、厳しい処分を受けたのかを全く理解しておらず、相変わらず周囲には「上司と仲が悪かったから」と言い訳を並べるばかり。それでいて忘年会では上司にヨイショしまくり。権利だとか、徹底的に戦うのなら、忘年会なんかキャンセルすればいいのに。それとも、徹底的に無言電話をするという決意なのでしょうか。
1月は新年会や賀詞交歓会であっという間に通り過ぎてしまいますが、今年は僕の仕事の大半を新人さんに、Sさんから取り上げた仕事の一部がまわってきます。それで会社側の約束通り負担が軽くなればいいのですが、新規開拓を命じられることになるSさんが何もしないのは目に見えています。火種は残っているので予断を許さない状況は続きます。

「シナリオ」5ポイント反落
特にありません。今年も頑張ります。昨年はシナリオは停滞気味でしたが、今年はシナリオに加えて小説の一本でも応募出来ればと考えております。

「その他」15ポイント反発
特にありません。今後は普段の仕事の状況に大きく影響されることでしょう。
スポーツクラブに通ったのは2日。前月比4日減。年末年始は北京ダック状態でとんでもないことになってしまいました。

~体位の変化(それは、意味が違います)~
「身長」±0cm
「体重」+2㎏
年始には瞬間風速で約10年ぶりに大台に乗りました。いよいよ大変なことになってきました。例年、1月の減量は絶望的なのですが、さすがに今年は対策が必要なようです。
Mi

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January 04, 2007

あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。
転職騒動あたりから更新がすっかり滞ってしまいました。既報の通り結局会社に残ることになり、新たに振り分けられる仕事の分担に不安は残りますが、これからもマイペースで更新を続けさせていただきます。
「何か事件があったら、関連するネタが扱われていないかDiaryXXXを見てみる」という嬉しいご感想もいただいておりますが、その期待に出来るだけ応えられるよう、今年も「素人目線」「外野のヤジ」というコンセプトを貫きながらDiaryXXXを続けていく所存です。
また、CinemaXにつきましても、単なるあらすじの紹介や漠然とした評価に終わることにないよう、独自の切り口で展開していく所存です。
メインサイトのゆーわーるど、姉妹サイトのちびゆーわーるどと併せまして、今年も変わらぬごお付き合いを賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
Fuji2007

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