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August 15, 2006

昨日も今日も大騒ぎ

昨日の都心を襲った停電、凄かったですね。僕は幸い何の影響もなかったのですが、たった一隻の船で首都機能をほぼ壊滅状態に追い込めるというのは、考えてみれば恐ろしいことでもあります。危機管理が足りないとマスコミは食いつきますが、復旧までの数時間、東京電力の発表を待つ前に独自に原因を究明して報じるぐらいの力量はないのでしょうか。ヘリに乗ってビルから煙!(自家発電の排気ガスをテロによる火災と間違えてはしゃいでるようです)と叫ぶだけなら、誰にだって出来ます。少なくとも停電の最中は東京電力のホームページはパンクしていて、一般市民に情報提供出来るのは、マスコミしかなかったわけですから。

前回、大規模停電が起こった1999年は、ちょうど現場近くの工場で働いていたので、製造ラインが完全に停止して、やることもなく本を読んでいた記憶があります。あの時は、自衛隊機がエンジン不調か何かで送電線を切って墜落しました。パイロットは機体を必死に操縦しながら市街地を避けて河川敷に墜落させようとして、送電線を切ってしまったという記憶があります(パイロットは死亡)。早めに脱出すれば助かったかもしれないのに、ギリギリまで必死に操縦不能の機体と格闘した自衛隊員の行動と今回の浚渫船の作業員のボーンヘッドを比べること自体失礼なような気がします。

ちなみに東京電力の原子力発電所のトラブル隠しが明るみになった2004年にも大規模停電が起こる可能性はありました。政府やマスコミが必死に省エネを訴えましたが、一般市民には関心が薄く、結局、冷夏だったことなどの奇跡が重なり回避出来ました。この一件は、リストラが進む中で久しぶりに動かした火力発電所のオペレーターがなかなか揃わなかったりと大都市と大企業の綻びばかりが目立つ事態として話題になりました。

さて、大騒ぎは、今朝も続いていました。小泉首相の靖国神社参拝です。朝からテレビ各局は首相公邸からの映像を生中継し、首相が靖国神社に向かうとマスコミの車と数機のヘリが後を追うという徹底的な取材体制が敷かれました。まるで麻原彰光やホリエモンなど悪いことをした人間に対するマークの仕方です。そして、靖国神社でも記者が待ち受けます。首相の顔を間近に捕らえられる距離でありながら、決められたラインを超えないようきちんと並んで。一連の取材は官邸記者クラブのメンバーに与えられた特権のようです。前々から首相に15日に参拝するのかというボールを投げ続けていたのも彼らで、実際に参拝すればこの大騒ぎ…いわばマッチポンプのような状況です。今日付の社説だか何だかで「8月15日は静かに戦没者を悼め」と諌めている新聞社も混じって大騒ぎしているのですから、開いた口が塞がりません。

小泉首相は先日、一般紙やテレビなどの記者(これも恐らく官邸記者クラブのメンバー)に公約を守っても批判、守らなくても批判、靖国神社にいつ参拝しても批判とキレていましたが、気持ちは分からないでもありません。マスコミ各社にこれだけ大々的な中継をやって、いったい何が言いたいの?と聞かれても、恐らく答えを持ち合わせてはいないでしょうから。首相の靖国参拝は、それによって日中、日韓関係が悪化して商売が難しくなる大企業などが関心がある程度で、恐らく殆どの国民は重大な関心を寄せているわけではないように思います。情報を出す側と受ける側の温度差を感じずにはいられません。

その大騒ぎに触発されるように、中国は小泉首相の参拝直後に予め用意しておいたような声明を発表しました。韓国を含めこれから現地の大使を呼んで抗議したり、市民は日の丸や小泉人形を燃やしまくるでしょう。日中、日韓関係に平和が訪れるという妄想はさらに遠くなってしまいます。前述の通り、国民は首相の靖国神社参拝などそれほど関心がないわけで、むしろ増税やガソリンや野菜のの高騰などのようが注目度が高い状況にあります。首相の行動を日本国民の総意のように思ってもらっても困るのですが。

さて、終戦記念日(この呼び方も疑問ですが)になんで様々な番組が放映されています。興味深かったのは日本の原爆研究の話でした。当時の関係者の話で、日本が開発していれば間違いなく使っていただろうということが確信出来ました。併せて捕虜の人体実験の話もありました。当時は敵国の人間は殺してもいいという考えがまかり通っていました今考えると恐ろしいことですが、それが戦争の恐ろしさといえるのかもしれません。もちろん、人体実験などは弁解の余地もなく、反省すべき行為だといえますが。

別の番組では、原爆資料館を見た中国の子供が「原爆はひどいことだけど、日本人が中国にやったことを考えると(爆撃されるのは)仕方ないことだと思う」とコメントしていましたが、何でもかんでも反日に繋げてミソクソに考えるような子供が未だにいるという現実に驚かされました。また、別の番組では、日本人親子が韓国に留学した際、娘が戦争の資料館に行き、日本兵が韓国の人々に行った暴力を知りショックを受けていました。反日教育にも使われる資料館のようなので全ての内容を鵜呑みにするのは危険なのですが、一方で徹底的に反日教育を受け、他方、戦争に関しては何でも反省しなければならないと刷り込まれてしまっている日本人の子供をみると、将来を担う同世代の子供なのに、これで平和を目指すというのは無理な話かもしれないと感じました。

戦後60年を過ぎ、靖国神社のA級戦犯の合祀問題や東京裁判そのものの存在を見直す動きなど、先の戦争には100%謝罪という思考回路しか存在しなかった日本人はやっと、過去を振り返ることが出来るようになっているように思います。もちろん、戦争は絶対に避けなければなりませんが、真に有効な日中、日韓関係を築く意志があるのなら、未だに子供たちに反日教育を施す隣国の人々に正面切って抗議するぐらいの度量が必要なのかもしれません。先人達は目を逸らして来た問題ですが、これを避けて問題の解決はないと思います。
Yuyake_1

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