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July 09, 2006

インサイド・マン

CinemaX弟93回。消化試合第2戦。

監督:スパイク・リー
出演:デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、ジョディ・フォスターほか
上映時間:128分
(公式サイトはここ

「壊し屋」

消化試合第2回戦は、アンケートに答えて当たったワーナーマイカルの平日券の消化です。オーメンなどいくつか候補はあったのですが、ちょっと硬派な臭いのするインサイド・マンにしてみました。雨の後のグレーのようなぼやけた感じのする映画は、見応えのあるものも少なくはないのですが、CinemaXの評価やいかに。

インサイド・マンは、冒頭から面白そうな映画の雰囲気を漂わせています。オープニングのテロップ(?)は、パッケージングされた一体的なものを感じますし、冒頭の男が話している禅問答のような語りかけも絶妙で、この男が本編にどのように関わっているかはかなり後にならないと判らないのですが、観客はずっと頭の中に引っかかり続ける訳です。このなかなか憎い手法です。

と、褒めてみたのですが、この映画は、犯人グループが銀行に押し入り、人質を監禁してからが問題です。刑事は外にいますが、映画の多くは銀行という限られた空間の中です。潜水艦映画並みの緊張感が出てもいいはずなのに、やたら緩慢になります。情報をやたら隠してしまったり、観客を置き去りにするようなストーリー展開に終始してしまったあまりに、せっかく観客の頭の中に冒頭の男の語りかけが植え込まれているのに、その後の設定の不味さで帳消しにしてしまいました。

さらに大問題なのは、主人公の刑事の性格です。緊張感があるしーんで突然、妙なジョークを言ったり、やたら女にだらしなかったり、彼のどうでもいい性格が映画をぶち壊しにしてしまいます。どうせ人間性を出したいのならLAコンフィデンシャルの主人公みたいな奇人にすれば面白みが増すのにと思うと残念でなりません。

ちなみにシナリオ講座では、登場人物の人間関係や生い立ちなどを詳細に履歴書にまとめろと教えられますが、これで失敗するケースは、履歴書通りの性格をストーリーに混ぜてしまうことです。こうした履歴書は、例えば、登場人物がAかBを選ばなければならないという場合にどちらを選ぶのか決める際のエッセンスになるだけで、その後のシーンで同じようにAとBを選ぶことを迫られた場合、登場人物の性格がブレないようにするためのものです。Aを選べば、観客は「やっぱりな」と思いますし、仮にBを選べば、その理由が必要になるわけで、どこでどのように心が変化をしたからBを選ぶのかを描くと、それがドラマになるわけです。

最終評価「C」

主人公は、あのデンゼル・ワシントンです。ピンク・パンサーでのジャン・レノの壊れ具合には驚きましたが、インサイド・マンでは、デンゼル・ワシントンが演じる主人公の映画の「壊し」具合にがっかりしました。アイデアが面白いだけに、非常に残念です。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成18年6月30日
劇場:ワーナーマイカルシネマズ板橋
観客数:15人/94席
感涙観客度数:皆無
※各ターンは個人的に設定、感涙観客度数は場内の鼻すすり音で推定。

ついでに紹介!

名前が似ているだけの「インサイダー」日本では最近、言葉自体も流行しましたね。ちなみに、この時はぽっちゃりしていたラッセル・クロウがオファーを受けながらも逃げ回り、最後は身体を引き締めて撮影に臨んだ「グラディエーター」の精悍な顔つきには驚きました。

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