« あくまで仮定ですが | Main | 仕事ごっこ »

January 25, 2006

リアル信長の野望

ホリエモンの逮捕により、あちこちで「いい気味だ」「裏切られた」という批判論が飛び出しています。一方で「頑張って」と後押しする声も。確かにホリエモンの頭の回転や行動力は一流だといえますが、今受けている批判も支持も、彼が行ってきた積極的過ぎる行動の上に成り立っているということを忘れずに。
頭から彼の存在を否定する人には「あなたにはあのような行動力がありますか?」と聞いてみたいですし、支持する人には「犯罪まがいの手法も彼の人気の土台の一つなんですよ」と聞いてみたいような気がします。感情論だけに振り回されることのないように。

光栄(現コーエー)に信長の野望というシミュレーションゲームがあります。一人の大名になって、隣国に攻め入りながら領地を広げ、全国統一を目指すというゲームです。ライブドアの拡大路線は、このゲームに似ているな、と以前から思っていました。信長の野望では、隣国を占領すると、君主以外(確か)の武将は召抱えたり、切り捨てたり、野に下らせたりすることが出来ます。
敵国と隣接した最前線は危険ですが、四方を自分の領地に囲まれた国なら、占領後も同じメンツに統治させることも可能です。ライブドアの手法は、株式交換で対象会社を傘下に置き、社長はそのまま起用することも少なくはなかったようです。そのままで金だけ入ってくる…多くの社長がその場限りの甘い話に諸手を挙げて喜んでいたのが伺えます。社員を差し置いて。そういう状態でどうやって収益を上げるのか、外から見て無意味な手法を繰り返してまでどうして時価総額を上げようとするのか、今回の事件発覚まで、その点にずっと疑問を抱いていました。
信長の野望では、占領した国が敵国と面していない場合は戦争をする可能性が低いので、軍資金を吸い取って最前線に回すことが出来ます。ゲーム上は数値としてしか表せませんが、その土地の民衆…つまり、傘下に置いた会社の社員やライブドアグループ全体の株主をバカにした政策こそ、ライブドアが行ってきた戦略に似ています。軍資金が少ないと、農地の開拓や治水が行えないので、民衆の忠誠度も下がってしまいますから。
例えば、傘下に置かれた会社は、業績が良ければまず軍門には下らなかったはずで、業績が停滞あるいは低迷していた状況を、そのままの体制で改善しようとしても実現は難しいことが分かります。自力で出来ればやっているはずですから。事実、傘下に置いた信販会社などそのまま腐ったような状態になっている会社もあるようです。それでも放置するということは、多くの企業がホリエモンにとってどうでもいい企業だったということかもしれません。時価総額さえ引き上げられれば。
そこには「とにかく、金が集められればいい」という考えが見え隠れします。それを狙いすぎたために、違法(というより脱法)な行為を繰り返していたといえます。ただ、時価総額だけではまずいと思ったフシもあります。今振り返ると、近鉄バファローズやニッポン放送の買収などは、インターネット以外のコア事業を立ち上げて、安定的な収支を上げようとしていたのではないでしょうか。
ホリエモンは逮捕直前まで身に覚えがないと言っていましたが、ライブドアは収益を上げ、社長は高給取りを露呈する一方でゼロ配当を続けたりするところに、ねずみ講の最終局面のような行き詰まりを感じていたのではないでしょうか。後からだと何でも言えますが…ちょっと書きすぎですかね。

|

« あくまで仮定ですが | Main | 仕事ごっこ »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/49725/8315729

Listed below are links to weblogs that reference リアル信長の野望:

« あくまで仮定ですが | Main | 仕事ごっこ »