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January 26, 2006

仕事ごっこ

H2Aロケットが打ち上げ成功しましたね。失敗続きの印象があった日本の宇宙開発事業ですが、最近は成功率が高まっています。まずはめでたい。今回、発射前のH2Aロケットが何度かテレビで見ることがありましたが、でっかいエコマークに「?」と思ったのは僕だけではないかもしれません。どうやら今回打ち上げる観測衛星を通じた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の環境保全活動を応援するために、日本環境協会が認定したようです。方や独立行政法人、方や財団法人。双方とも官僚の天下り先ですから、上様の仕事ごっこのイメージがしなくもないような気もします。そもそも、あんなでかいステッカー(塗装?)をすること自体に意味があるのか、と。

JAXAは、宇宙科学研究所、航空宇宙技術研究所、宇宙開発事業団(NASDA)が一つになって誕生した組織です。一つになって変わったことは、ロケット発射の成功率が上がったぐらい。統合前の2000年、NASDAのH2Aロケットの打ち上げ失敗の弔い合戦として発奮したものの宇宙研のM5が打ち上げ失敗。同じ国で同じようなことをしているのは効率的でないのは明確です。ソニーでさえ、部署の独立性を強めすぎてあちこちで似たような商品を出していたのを改めたのに。JAXAのホームページには、日本の推移を結集したような雰囲気で紹介されていますが、3団体の違いは縄張りの違いだけ。失敗続きで意味あるのかという世論の後押しと政治的判断により統合されたといっても過言ではないでしょう。
民間企業の合併は、1+1が2にならず、効率化・合理化によって限りなく1に近づいていきますが、公益法人などの場合は、2に近い状態で終わっていることも少なくはないようです。焼け太りといわれても仕方がないぐらい。JAXAの組織図をみると、同じような場所に観測センターがあったり、事務所が設置されたりしています。ロケットに変なマークをつけるぐらいなら、もっとやることはあるでしょうに、と言いたくもなります。税金を使っているのですから。

エコマークも同様です。最初のうちはあちこちで見ることが出来たマークですが、最近は少し影が薄くなったような気がします。多額の登録料や使用料が必要なこともネックになっているようです。環境への取り組みというものは、企業への直接的なメリットが小さく、企業PRのため、いわば余力で取り組んでいるような部分ともいえます。認定作業に労力が発生しますし、野放図にするとエコマークそのものの価値が下がってしまうので難しいところですが。ロケットにエコマークを貼ることで、PR効果を狙っているのでしょうが、残念ながらテレビでは発射の際の映像が多く、煙幕に隠れてしまいました。さらに効果なし。
その一方で、家電製品などにここ数年、省エネのラベルが貼り付けられているのを観ることが多くなりました。「e」と描かれた風船みたいなマーク。これは、縄張り違い(日本環境協会は環境省所管)の経済産業省所管の省エネルギーセンターというところが行っている事業です。もちろん、重要な天下り先です。組織が2つなら、人件費も2倍かかります。同じような事業を別の団体が行っているのは探せばいくらでもあります。政府が打ち出す公務員の削減に世論は一様に歓迎するムードですが、結果的に公益法人の人数が増えてしまえば、根本的な解決とはいえないでしょう。

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