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October 20, 2005

シンデレラマン

CinemaX第53回目。

シンデレラマン
製作総指揮:トッド・ハロウェル
監督:ロン・ハワード
脚本:アキヴァ・ゴールズマン、クリフ・ホリングワース
音楽:トーマス・ニューマン
出演:ラッセル・クロウ、レネー・ゼルウィガーほか。
上映時間144分
(公式サイトはここ

「お腹が痛い」

たまたまお台場に行き、たまたまシネマメディアージュでも使える東宝株を持っていたのでふらっと立ち寄りました。年末に向けて力を蓄えているのかはたまた単なる不作なのか、ここ1ヶ月の映画は僕にとって興味を惹く映画はほとんどないので、消去法でシンデレラマンに決めました。
ただ、そのシンデレラマンもラッセル・クロウとレニー・ゼルウィガーという嫌いではないキャスティングでしたが、辛気臭く、特にこの日は朝から雨なので一旦あきらめて外に出ましたが…さらに雨がひどくなり、やむなく劇場に入りました。

世界恐慌後のアメリカを舞台に活躍したボクサーの話です。事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、これまで観てきた実話をもとにした映画は悉く事実に振り回され、オリジナリティを出そうと工夫した味付けがあまりにもばればれで、かえって痛々しくなるパターンが多かったように思いますが、いかがでしょうか?例えば、エリン・ブロコビッチとか、クイズ・ショウとか。果たしてシンデレラマンは?
世界恐慌の波に巻き込まれ、とんでもない貧乏生活を送っている主人公のブラドック(ラッセル・クロウ)は、日雇い労働の傍らボクサーをし、家族を養うという生活を送っていましたが、生活も不安定で…とあらすじを説明するだけでは能がないのですが、つまり「これでもか、これでもか」と貧乏生活の描写が続きます。
貧乏な生活の中でゼルウィガー扮する妻の品のある服装が気になりますが、これも裕福な生活から転落しているということで納得できます。そういう細かい設定が多そうな映画です。ただ、前半の貧乏話がまどろっこしくて平坦で、前半はドキュメンタリーでも見ているようでした。見る分には面白いのですが、これは映画ではありません。
この貧乏話が後になってブラドックの「メラメラ~」に響いてくるわけなので端折るのも難しそうですが、もう少し効果的にまとめれば、上映時間を少しでも短縮できるのではないでしょうか。いくら内容が濃い映画でもだらだらと長ければ評価する気もなくなりますし。

前半の評価「B」

この映画の特長は、シーンの繋ぎ方が絶妙なところです。一般的に「シナリオは省略の技術」といわれますが、この映画はその理論を地でいくものです。特に中盤からのシーン展開のテンポがいい。シナリオを勉強している人には勉強になるでしょう(僕も含め)。
家族の生活を必死に支える主人公の苦悩もそうですが、妻が抱える死と隣り合わせのボクサーである夫に対する葛藤も見所です。レニー・ゼルウィガーのぷっくり膨れる頬はかわいいですね。ブリジット・ジョーンズの日記で異彩を放って以降、人気とともに女優としての守備範囲も広くなり、いまや年齢不詳の女優となっていますが、彼女のキュートな部分は年を重ねても残ることでしょう。

「最終評価A」

シンデレラマンは、ブラドックという人物を知らないからこそ、楽しめる映画だといえるでしょう。もし、彼がどういう人生を送っているかを知っていれば、少し感想が変わってくるかもしれませんが。
理由は、その後の人生が幸福だからです。実話を映画化したものなら、登場人物の人生の一部分を切り取って凝縮するのは映画の作業ですが、この点は上手くいっているようでした。
例えば、ブラドックが「死ぬかもしれない」と観ている側はお腹が痛くなるほど緊張するのですが、タイトルマッチで命を落とすかそうでないかを知っているのといないのとでは、最後の盛り上がりに大きく影響してくるかもしれません…といってネタバレしてしまいましたが。そういう点から考えると、同じボクサーが主人公のミリオンダラー・ベイビーとは全く性質が異なるものだといえます。双方ともなかなかの作品とはいえますが。

シンデレラマンを通じて感じたことは「ヒーローは時代が作るもの」
小泉首相もかの太蔵議員も、この時代だからこそ頭角をあらわしたものといえるでしょう。

~鑑賞メモ~
鑑賞日:平成17年10月18日
劇場:シネマメディアージュ
観客数:4/243席
感涙観客度数:不明(観客の鼻すすり音で推定)

ホームシアター状態でした。

ついでに紹介!

実は、シンデレラマンを観ていてガッツポーズをしてしまった(人が少なかったので思わず…)のですが、エニイ・ギブン・サンデー、バックトゥザフューチャー3も思わずガッツポーズをしてしまった映画です。ご覧あれ。

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Comments

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Posted by: Roderick | April 22, 2014 at 08:20 AM

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