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August 30, 2005

すっぱ抜き

衆院選の公示が行われ、いよいよ総選挙が本格化しました。この時「だけ」やたらうるさい選挙カー、日頃はセンセイともてはやされてふんぞり返っているくせに、この時「だけ」街頭に立って挨拶する候補者など、さまざま。
今回の選挙は、国民新党、新党日本など新党が旗揚げされましたが、国民新党を率いる平成の水戸黄門は、江戸時代の元祖、水戸黄門はもとより、首相に登りつめた昭和の水戸黄門に比べても見劣りします。一方、新党日本は、党首が現職知事と言うことで面白みがありますし、北海道に特化した新党大地。時代は、大企業がグローバリゼーションを発揮するか、中小企業がそれぞれの得意分野に集中する二極化の傾向にありますから。
うっかり口を滑らせたのではないような気がしますが、武部幹事長が小泉内閣退陣後の消費税引き上げに言及しました。小泉内閣の間は税率引き上げを行わない方針は徹底されています(その分、国民は他の形で金をむしりとられていますが)ので、内閣が変わると即座に変えても何ら不思議はありません。問題は、ただでさえ選挙に影響がありそうな時期にこんなことを言ったのかをよく考える必要があるでしょう。
今回は、郵政民営化を隠れ蓑にしている選挙であり、自民党が大勝すれば、自民党の考えは何でも国民に認められているという構図につながりかねない。最近の政治が強引に他の理由に結び付けて行動することは、今回の八つ当たり解散でも証明されています。そう考えると消費税率引き上げも国民に認められているととりかねられません。一方で、これまでの役人の失態を帳消しにして、国民にさらなる負担を強いることに成功した年金保険制度の議論をいまさらぶり返すはずがありません(前にも述べましたが)。
僕は、消費税が必ずしも悪いとは思いません。不公平だとか言われますが、負担をしたくない人はモノを買わなければいいだけ。貧乏人を逃げ場がないように追い詰め、そのなけなしの財産をむしりとり、一方ですっかり金持ち有利に転換された所得税制度よりよっぽど公平なのかもしれません。問題なのは、選挙にもいかずに消費税が上がったとたんに不満をぶちまける人々。選挙の時「だけ」街頭に立つ政治家と同じです。投票しても「何も変わらない」のが、選挙に行かない多くの人の理屈ですが、不況、少子高齢化の世の中で「今よりは良くはならない」と考えるべきでしょう。

テレビや新聞など多くのマスコミは、政変、政変と謳いながら、結局は自民党の肩を持つ傾向にあります。そのほうが自分たちの権益を守ることが出来ますから。仮に自民党が野党に転落し、田中康夫が入閣でもしようものなら、長野県庁のように記者クラブを廃止されかねません。記者クラブにいるからこそ、多くのニュースソースがすっぱ抜かれることなく、横並びでぬくぬくとしていることが出来るからです。最近のニュースは、すっぱ抜きは皆無で、多くが関係者のリークによるものだといわれています。例えば某大手経済紙の一面を飾る記事など。特に大企業になればなるほど、この日本経済の大本営発表をバイブルにしているサラリーマンが多いようです。
さて、毎日新聞が朝日新聞の記者の記事ねつ造を報じました。すっぱ抜きのような記事ですが、実は田中知事が会見で「取材を受けた覚えがない」ということが発端になっているので、純粋なすっぱ抜きではありません。数年前の遺跡ねつ造のようなニュースがすっぱ抜きというものです。あの時は、他社が横並びで当たり障りのないトップ記事を掲載する中で、考古学者の「神の手」に疑惑の目を向け、執拗に行動を追ったことが実を結びました。
デスクのチェック不足を批判する声もありますが、新聞は週刊誌と違って一分一秒を争うわけですから、必ずしも全て裏を取るような時間があるわけではなく、情報を出してきた記者を信頼する部分が大きいようです。記者も自分のニュースについて取材した内容の裏を取ってデスクに上げてくるはずですから。一般紙の記者は、若いうちは記事を書くのではなく、情報を集めるだけでいいといわれるようです。そのニュースをデスクが面白おかしく書き直して掲載されるのが普通のようですから。今回はニュースそのものが腐っていたことになります。
問題なのは、朝日新聞が紙っぺら一枚を流しただけで記者会見を行わないことです。企業に不祥事があると、説明責任と報道の自由を振りかざし、すぐに記者会見を開いて説明しろと迫る彼らですが、いざ自分たちに不利なことが起きると、適当に流してダンマリを決める。日テレ、NHKも内部の不祥事の報道は極めて消極でした。不祥事ではありませんが、フジ×ライブドアも。それでも高い給料がもらえるのですから、いい仕事です。
最近の朝日新聞の社説は、特にメチャクチャなものがさらに多くなったという声が多くなっているようです。色を出すのは結構だと思いますが、メチャクチャな社説でも社会に対する影響力があるわけですから考えてもらいたいもの。ましてや大学入試問題で使われてしまうわけですから。大学入試問題への採用数の多さ=新聞の質の良さと短絡的に結びつけるのは危険です。どれもこれも採用する側の事情ですから。大学生が就職活動が始まると突然変異のように日経新聞を読み始めるのと同じような気もしますが。

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Posted by: Crystal | May 27, 2014 at 02:09 PM

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Tracked on August 30, 2005 at 06:57 PM

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