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June 14, 2005

是非の裏にあるもの

山口県内の高校で爆発物によるテロがありました。「高校爆弾事件」などと表現されていますが、爆発物で何もかもうやむやにしてしまうというのは、テロ行為と同じです。爆弾テロは、一般的に中東やアフリカで多く、草食動物化した日本の、しかも高校で、高校生自らが起こすと言うのはかなり異常なような気がします。

テレビや新聞では、偉い先生方が、教育のあり方について熱い論調を繰り返されることでしょうが、こういうのはいくらやっても同じこと。堅い言葉を並べてメディアそのものの格式を高く見せるだけです。真面目な生徒が突然切れて大事件を起こしてしまうという、これまでの学校関連の事件と傾向が全く同じわけですから。

さて、事件を受けて、その高校では「いじめがなかったか」を調査しはじめていますが、学校側は「広い意味でのいじめはあったかもしれない」という中途半端なコメントを行いました…どういう意味?しかも続けて「そういう判断をせざるをえない状況にあった」と。これだけ言葉をつないでややこしい表現をされるとさっぱり意味が分かりません。使い方を誤った最大尊敬語のようです。それで頭を下げる校長…謝る気はあるのかと問いたくもなります。いじめがあったなら「あった」不覚にも把握できなかったのなら、素直にそう認めればいいのに。中途半端が一番いけない。

そもそも、いじめというものは、学校側が把握できなくて当然だと思います。歴史的に徹底的に校内暴力を封じ込めた結果、見えないように水面下に沈んだのがいじめですから。ただ、余波、余震のようなものは必ずあるはずですから、教職員がそのあたりの異変を察知してどのように対応するかで状況は変わってきます。指導要領にも参考書にもない方法を考えて実践する教職員がどれだけいるかは疑問ですが。

件の高校生は、インターネットで爆弾の作り方を調べて作ったようです。これにより、耳タコになりつつあるインターネットの是非が問われることでしょうが、これを規制しても意味がないような気がします。第一、規制のしようがありません。どういう情報を得ようが、受け手の咀嚼して消化する能力にかかっていますから。将来有望な子供たちが情報を収集する手段を封鎖してしまうより、取捨択一してどう応用していくか、基本的な行動が求められています。

警察庁は興味本位で爆弾を作った少年による事件を受けて昨年、「興味本位で爆発物を作ることがないよう、家族のだんらんの際に、爆発物の危険性について、子供と話せ」と呼びかけていますが、こういう呼びかけをしなければならない状況は、何だか情けないような気がします。父親が夕食時に「おい○○(子供の名前)、おまえ興味本位で爆弾を作ってはいないだろうな」なんて唐突に話題を持ち出すような家庭は、イチから出直したほうがいいような気がしますし。

ところで、高校周辺のコンビニでは、花火が撤去されたようです。このことは一部のマスコミからしか報じられていませんが、「当然だ」とする雰囲気が感じられます。個人的には、花火を見たことによる高校生たちのトラウマを避けるために、見えないところに隠すと言う意味合いがあるのなら、ある程度の意味があるでしょうが、模倣犯があらわれるといけないので、とりあえず花火を撤去したということなら、無用な感じもします。撤去するなら、日本国内の店頭から花火をなくさなければ意味がありませんから。

事件や事故を受けた周辺の対応は、何もやらなければ世間から「事件があったのに何事か」「無神経だ」と批判されますし、やりすぎると僕らのような人間に「偽善行為だ」と批判されます。ただ、JR西日本の事故に対するテレビ局の対応を見ると、いい加減なことが分かります。NHKは、鉄道での旅番組の放送を「電車がいっぱい映るから」という考えようによっては理解し難い理由で延期されましたが、鉄道(地下鉄)によるスリリングな展開が話題の交渉人なんちゃらかんちゃらは、特に延期論が出ませんでした。これまでの過剰ともとれる対応を考えると、この映画に対してだけ、向かい風も吹かず無風状態だったのは、何か大きな力が働いているような気がするのは僕だけでしょうか。ちなみにこの映画は、シリーズの続編(?)が待機するなど後が詰まっているので、公開待ったなしの状況にあったことは確かですが。

世間を我が物顔で歩くサラリーマンのおっさんの多くが「○○新聞はこう書いてあった」と新聞の論調をそのまま持論として展開するように、世論はマスコミに左右されがちです。そのマスコミ自身が、こうした事件や事故における姿勢の根拠となる基準についていい加減なことも、問題といえるでしょう。

最近、ちょっとこじつけすぎですかね?

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