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April 16, 2005

痛し痒し

昨日、視聴率が伸びるんだろうなという番組が2つ、ありました。
1つは、ドラえもん。声優全とっかえを強行した第一回目の放送です。数年ぶりに見るドラえもんは、やはり違和感を感じましたが、これまでもセル廃止でアメリカのアニメのようなピカピカの画面に変わったり、原作者(藤子・F・不二雄=藤本弘)が亡くなった後のストーリー展開の変化など大きな波を乗り越えてきたアニメです。声優陣の若返りは、数十年単位の長丁場を感じさせますが、是非とも数年で簡単に終わらないよう祈りたいと思います。リニューアル第一回は、オーソドックスにお座敷釣り堀でしたね。昭和54年放送開始の現ドラえもんシリーズでもかなり初期に扱われた話です。本放送前に教育雑誌やコロコロコミックでセルを公開したのもこの話のはず(ドラえもんとのび太が水中メガネをかけて溺れているシーン)ですが、どうせ再スタートを切るのなら、第一話に採用された「ゆめのくにのび太ランド」にしてもらいたかったような気がします。現シリーズと表記するのは、それ以前に放送され、半年で打ち切られた日テレのドラえもんがあるからですが。

2つめは、タイガー&ドラゴンです。正月に単発ドラマで観て、衝撃を受けましたが、連ドラとしてあらためて登場です。単発ドラマを薄めたのかと思いきや、後日談という嬉しい設定。このドラマはとにかくテンポがいい。演技につぶしのきかないクボツカ&宮藤官九郎のコンビには飽き飽きしていましたが、タイガー&ドラゴンを観て、あらためて宮藤氏の勢いを感じました。IWGPを観て「意外と面白いやんか」と感じた頃に似ています。舞台を観ていない人間が言うべきことではないかもしれませんが。
このドラマ、キャラクターは無茶苦茶な人が多いんですが、決して人間離れしているわけでなく、「想定の範囲内」で意外性のある行動、発言をします。ここがポイント。あまりに人格を離れた行動をすると、それだけでリアリティを失ってしまいますから。それでいて締める時は締めます。今、一番脂の乗っている長瀬智也は魅力なので、出ているだけで存在感がありますが、彼は今後、しっかりと演技の幅を広げていかないとクボツカ氏のように飽きられてしまいそうです。ともあれ、最終回まで楽しみなドラマです。連ドラ主力枠での放送はTBSにも意気込みが感じられますし。

おまけの日記、今日は「痛し痒し」です。うちのポストにBフレッツのチラシがやたら投げ込まれます。マンションに線を引っ張ってしまったので、あとはユーザーを集めるのに躍起になっているみたいです。100メガ「共有」と「占有」は大違いなのと、ADSLが快適に機能しているので変えるつもりはありませんが、最近、NTTは「ひかり電話」というものに力を入れています。これには少し疑問を感じています。ひかり電話を導入すると1ギガ共有(最大100メガ)になりますが、共有は共有です。「ひかり」という言葉で東京電力と間違えそうですが、NTTが展開するIP電話です。基本料が1200円も安く、通話料も安い。おまけに電話番号も変わらないのですぐに飛びつきたくもなりますが、明らかに損をすると思われるNTTにも少し思惑がありそうです。
ひかり電話を使うと、回線電話の加入権を休止しなければなりません。加入権といえば、つい数年前まで何万円かで購入していた「権利」でした。NTTは、それを最終的に廃止することにしています。本来ならNTTが買い戻すべきなのでしょうが、切り捨てです。過去には「資産」という売り込み方をしたことを考えると、重大な責任がありそうですが、どうもうやむやになっています。加入権を休止するには、面倒くさい手続きが必要で、数年ごとに更新しなければ失効してしまいます。見かけは収益を落とすひかり電話も、失効で批判をかわす材料になれば、メリットがあるといえますし、休止を行って数年経てば、加入権切り捨てに対する批判も和らいでいる可能性があります。回線電話を使って一定期間以上経過したユーザーは、加入権を切り捨てられてもそれなりのメリットがあったと諦められる部分があるかもしれませんが、最も不憫なのは、廃止発表直前に加入権を買った人々です。平等という言葉をあまり使いたくありませんが、少なくとも大企業が行うことではないような気がします。
もう一つの落とし穴は、通話料です。IP電話は、同一プロバイダは無料という触れ込みで登場しましたが、一方であまり使われていないようです。お互いにIP電話の番号を知る必要があることや、通話が切れやすいこと、音質が劣ること、携帯電話の普及でなかなか使われるケースがないようですが、無料は無料、使わないのは宝の持ち腐れともいえます。ところが、ひかり電話は、通話料もしっかりとります。回線電話「並み」の音質ですが、どうもだまされているような気もします。確かにNTTにとっては、ADSLやFTTH、IP電話の普及で収益が落ちているなかで、回線電話より少し安くても通話料が入ればそれだけで売り上げが伸びる計算になります。一種の損切りともいえます。
将来的にNTTに加入権を買い戻してもらうことは絶望的なので、本来ならひかり電話に変更して、どうせ使わないプロバイダのIP電話より、普段使う電話の通話料が安くなるのが現状では最も良い選択肢なのかもしれませんが、これほどまでに意図的な策略にまんまとはまるのはシャクなような気もします。そう考えている間もひかり電話を導入した時と比べて多く出費していることになります。意地と現実、まさに痛し痒し。

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