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February 09, 2005

ドラマの意義

先週、CSで「彼女たちの時代」が放映されました。
一夜に2話づつ放映。おかげで一週間寝不足。
最終日は4話一挙放映というサバイバル。岡田惠和脚本。
小室哲哉と乾貴美子を足したようなルックスの人です。
イグアナの娘、ちゅらさんなど数え切れないぐらいのドラマを
描いています。時代劇やサスペンスは別として女性上位の
脚本家世界の中で活躍する数少ない男性でもあります。
彼女たちの時代は、短い期間に低視聴率ドラマを連発した
今は亡きフジテレビ水曜10時枠でスタートしました。
彼女たちの時代も終始視聴率はふるいませんでしたが
椎名桔平扮するビジネスマンが壊れるオープニングが
象徴するように女性3人が騒ぐだけでなく
ずしりと重い内容がサラリーマンの共感を呼び
確実にオヤジ視聴者を獲得したドラマでした。
視聴率以上に印象が強いドラマだと記憶しています。
その後、ファンの要望が強くビデオ化され
DVD化を望む声は多いようです。

1999年の放映から5年、時代の流れを感じますが
最終話まできっちりパッケージングされた
いいドラマだと思います。
ちなみに、主役の深津絵里のナレーションに味をしめて
天気予報の恋人という鳴り物入りで成績はイマイチな
助っ人外人みたいなドラマでも同じようなナレーションが
あるのですが、作りこんだ感じがしてこちらは×でした。
彼女たちの時代でもナレーションの内容がエスカレート
して段々と意味不明になっていきました。
無理に判ろうとすると余韻に浸ることは出来ますが
よく考えると「?」みたいな感じ。

先日の日記でも触れましたが、このドラマは最も
シナリオに燃えていた時期に放映されました。
当時は肉体労働の職場で働き、過酷な交替制のため
隔週でしかシナリオ・センターに通えませんでした。
水曜日の夜(授業の時間)を楽しみに、大事に通いました。
作品を読み、放課後は先生や仲間と食事に行きました。
通える週は早番のため、眠い目をこすりながら酒臭い
満員電車に揺られて帰ったことを思い出します。
その後転職し毎週通えるようになったのですが
逆にサボったり遅刻しまくりでした。皮肉なものです。
ちなみに、彼女たちの時代のオープニングに僕が何故
シナリオライターを目指しているのかという秘密があります。
そのうち触れます(極めて単純ですが)

ここからが本題です。
毎週何となく「救命病棟24時」を観てしまいます。
進んで観ているわけでもなく、楽しみにしているわけでも
ありません。生活サイクルとは不思議なものですね。
いくら飛んでも引っかかる時は引っかかりまくる
縄跳びみたいなもの。松嶋菜々子が患者を診るシーンを
観るたびに「ああ、ライブワン」と思ったりとか。
このドラマは、雰囲気やテーマ曲、撮影手法などがERに
似ているといわれますが、そのことは100歩譲っても
作りの粗さが目立ちます。まず、登場人物が多すぎです。
まるで、登場人物満載のドラクエの馬車です。
「ERだってそうじゃないか」という人もいるでしょうが
アメリカのドラマが絶対正しいという訳でもない。
特に、研修医の弟のキャラクターの破壊ぶりが目立ち
突然今までにない行動を起こしたり、突拍子もない
反応をしたり。それ以外にも筋に関係のない部分で
映りすぎのような気がします。
ドタバタする患者や医師の姿を、ポリタンクを抱えて
笑いながら階上で見るあたりは、青山墓地に出没する
田宮二郎のようです(怖)
この俳優が、これから期待されているのか事務所が
強いのかは良く分かりませんが、無駄なキャラが
動き回るとストーリーが壊れて大変です。
だらだらとリブ・タイラーの映像ばかりが続く
アルマゲドンみたいな感じです。
東幹久似の兄の研修医もキャラクターが壊れています。
突拍子のない弟でも対立してこそドラマなのですが
そういう要素は多少はあるものの同じベクトルで引っ張り
合っている感じです。リーバイスのパッチではなくて。
唯一のドラマの可能性があるのは、仲村トオルが演じる
国会議員。人を票としか思わない男が災害を機に
どのように変化していくか…そこだけを期待しています。
このドラマは、新潟県中越地震を踏まえて作られた
ことが推測されますが、救援物資の偏り、行き渡らない
などの問題は、報道などを通じて視聴者が知っている
ことばかりです。災害伝言用ダイヤル171の使い方を
周知させるという効果はあったかもしれませんが。
(費用対効果のバランスはメチャクチャですが)
かつて、黒澤明は、凶悪な吉展ちゃん事件に憤り
製作中の映画をストップして短期間で「天国と地獄」を
完成させました。関係者は海外に飛び原作者との交渉
突貫工事の脚本製作・撮影は壮絶だったようですが
それでも、罪のない幼い子供を誘拐し殺害することの
理不尽さを直接的ではないにせよ一般庶民に伝える
重要な使命と感じていたようです。
ところが、救命病棟24時には、そういう訴えるものが
感じられないような気がします。
セットやキャストにはお金をかけているのですが
それだけでは何も伝わってきません。
もちろん、楽しいだけのドラマもアリだと思います。
視聴率が好調な「ごくせん」も仲間由紀恵扮する
主人公のキャラは、テレビ朝日の「トリック」のような
気がしなくもないですが、イベントの宝庫で前ぶれなく
濃いキャラが現れても許される飛び道具の「学校」を
舞台にしたドラマでも、視聴者が土曜の夜を楽しく
過ごすことが出来るのなら、それはそれで存在意義が
あるのだと思います。
救命病棟24時…何を言いたいのかもっとはっきりして
ほしいものです。多すぎるキャラクターのばら撒いた
エピソードを拾い集めるだけなら他の設定でも出来ます。
地震という設定をおもちゃにしたと批判されないような
ドラマを期待したいものです。

ところで、北国で寺尾聡がコーヒー淹れながら
ボソボソと哲学者みたいな独り言を言うあのドラマ
癒される人は多いんですかね?
長澤まさみは可愛いと思うのですが…余談でした。

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