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October 30, 2004

アホではない発言

「48にもなって分からんかった僕が、アホでした」
島田紳助が先日の会見で言った言葉です。会見の時は
別人のように顔が醜くむくんでいました。一時は芸能界を
やめようと悩み苦しんだ痕跡のようにもみえました。
彼を最初に見たのは、漫才ブームの波に乗った80年代
でした。あの頃は見るからにヤンキーで見るからにアホな
風貌でしたが、仕事等を通じてぐんぐん知識を吸収して
成長していった感じがします。もともと頭の回転が速かった
のでしょう。特にエックステレビでの天才・上岡龍太郎との
共演やその後のサンデープロジェクトでの司会の経験は
彼の人間の幅を大きくしたように思います。ちょうど中卒で
入門し横綱になる頃にはしっかりと社会人の知識を蓄える
力士に似ています(横綱以外はダメという意味ではない)
そんな彼の発言がこれです。学歴社会の中で一流大学を
出て、一流企業に入り役員になる人々や、高級官僚でも
なかなかいえない言葉です。彼はアホではない。

彼と、同じ会社の女性社員との間でトラブルが起きました。
まず、女性に対する暴力は非難されるべきではありますが、
謝罪する島田紳助に対して女性社員は相次いで被害届、
告訴を行いました。この泥沼状態はかなり不快です。
吉本興業は人を笑わせても昔のように人に笑われる会社
ではなくなっています。ジャニーズとともにテレビジャックを
続けながら、お笑い以外にも手広く商売を広げ、一流大学
の卒業生も就職を希望する一流企業になっています。
このことが事件の引き金となっているのではないでしょうか。
芸人の世界は上下関係が厳しいといわれます。特に師弟
制度が色濃く残る落語、漫才等は師匠が厳しく弟子を教育
します。教育制度というものが充実していなかった頃はそこ
が人間としての教育の場ともなります。ところが時代が進む
につれ、教育水準は上がったものの自由と自分勝手の境目
がつかないような教育を受けた若者とのギャップは離れて
いくばかり。この女性社員は40歳ですが帰国子女とのこと。
彼女の経歴は分かりませんが、少なくとも師弟制度のような
厳しさを感じるアンテナは備わっていないと判断します。
芸人を担当するマネージャーではないですが、人と接触する
仕事です。敬語を使えないなど上下関係を判断出来ない
状態で採用する企業を非難したい。日本では何事も外国の
風潮を崇拝するような感がありますが、権利を訴え、謝罪に
聞く耳も持たず、すぐに訴訟を起こすのはあまりにも殺伐と
して寂しく感じます。日本にはまだまだ大切にしなければ
いけないことが沢山あると思うのですが。

島田紳助の行動は、自分の地位のプライドもあったかもしれ
ませんが、ほとんどは会社を思っての行動だとみて間違い
ないでしょう。その行動に対する同情が、謹慎が意外に短か
かったり、一時は番組を再編集し存在自体がカットされる
はずだったのが、収録日時を示すだけで済んだのだろうと
思います。会社は、女性とはメールでした連絡がとれない
状態だそうです。あほか。

それにしても「暴行」という言葉が曖昧です。引っぱたいても
殴っても、髪の毛抜いても、強姦でも全て「暴行」です。今回
の件の第一報でひっぱたいた暴行と思わなかった人も多か
ったのではないでしょうか。ダイレクトでないにしろどうにか
分類できるような表現はないものですかね。こういう曖昧な
ところは日本人のいいところでもあり悪いところでもあります。

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